上の血圧だけが高いのは危険?注意したい原因と下げる方法は

上の血圧だけ高いと危険?

上の血圧だけ高いと危険でしょうか?

血圧が高い状態が続くと脳梗塞などの病気が心配になりますよね。

高血圧と診断されても、上下の血圧とも高い、上だけ高い、下だけ高いといったパターンがあります。

その中でも注意したいのが、上の血圧だけ高いパターンです。

加齢により下の血圧値は正常~やや高めなのに、上の血圧だけ上がっていくことがあります。

そこで、上の血圧だけ高くなるのはなぜか?原因と上の血圧を下げる方法についてご紹介します。

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上の血圧だけが高いのは危険?注意したい原因とは

上の血圧だけが高くなるのは、動脈硬化が進んでいることが原因です。

動脈硬化とは、血管が固くなり柔軟性がなくなっていくことです。

下の血圧は正常値~やや高めなのに、上の血圧だけ高くなっていくのは、高齢の方に多いです。

動脈硬化で血管が固くなると、体のすみずみまで血液を送るのに高い血流(圧力)が必要になります。

動脈硬化の進行により、心臓から送り出される血液を増えていくことで、上の血圧だけ上がっていくのです。

上の血圧が上がることで注意したいこと

上の血圧が上がり始めると、大きな血管が動脈硬化を起こしている可能性があります。

中でも大動脈、頸動脈は、狭心症・脳梗塞・心筋梗塞・動脈硬化症・大動脈瘤・腎梗塞などといった血管の疾患が発症するリスクが高まるので注意したいです。

動脈硬化が起きると、血のかたまり(血栓:けっせん)ができやすくなります。

血栓ができると、血管を流れていき、せまくなった血管で詰まります。

もし、脳の血管で詰まれば脳梗塞、心臓で詰まれば心筋梗塞になります。

動脈硬化を調べるには、CT、MRI、血管造影、シンチグラム、エコー検査、血管年齢測定などで調べることが出来ます。

実際に、血管を映像で見て血液の流れがスムーズか確認する必要があります。

動脈硬化とは何か?

動脈硬化は、血管が固くなり柔軟性がなくなる、ことです。

ですが、動脈硬化とは、具体的には血管がどうなるのでしょうか?

血管は3層構造になっており、健康ならば柔らかく、しなやかな状態です。

血液が触れる一番内側の細胞(内皮細胞)は、加齢とともにコレステロールなどがたまっていきます。

血管の内側にコレステロールがたまると、徐々に血液が流れる隙間が細く、せまくなっていきます。

流れている血液は、ドロドロしており粘り気があります。

すると、ドロドロ血液と内皮細胞の間で摩擦が起きて、内皮細胞がはがれそうになるんですね。

血液は1秒間に約50cm進むとされており、血液がものすごい早さで流れているので、血流の力はかなりあるのです。

すると、内皮細胞は炎症を起こして、血管を修復しようとします。血管が傷ついてカサブタができるようなイメージです。

そして、さらにコレステロールがたまっていくと、血管内部にカサブタが大きくなります。

血流によりカサブタが内皮細胞から取れると、血流に乗って「血栓」となり血管を詰まらせるのです。

動脈硬化はどう進行する?

動脈硬化は、年齢とともに進行しやすいです。

ただし、動脈硬化の症状は自覚できません。

そのため、動脈硬化の進行は、病院での検査結果で知ることしかできないです。

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動脈硬化は、20代・30代頃から、コレステロールや脂肪が血管の内側に溜まっていき、進行し始めます。

高血圧や糖尿病、コレステロール・脂質が多い食生活をしていると、血管の内側に脂質がどんどんたまっていきます。

そして血流との摩擦で、内皮細胞が炎症を起こし、カサブタができます。

カサブタが出来て、さらに炎症が起きて・・が繰り返され、血管内の半分近くがカサブタと脂質・コレステロールのかたまりになります。(「粥腫(じゅくしゅ)」といい「おかゆ」のような状態になります)

血管が半分くらい粥腫で埋もれてくると、動脈硬化はかなり進んでいると言えます。

動脈硬化は、個人差はありますが、およそ10年~30年くらいかけて進行します。

50代~60代以上になると、動脈硬化が進行している方も多くなってきます。

糖尿病などの病気がある場合は、より進行が早いため、早めの診断をして頂きたいです。

上の血圧を下げる方法は

上の血圧を下げるには、まず原因が動脈硬化かどうか調べることが必要です。

動脈硬化が原因の場合は、動脈硬化が進行する危険因子を減らすことが大事です。

動脈硬化の危険因子とは次のものです。

  • 血圧が上がる原因を減らす

    動脈硬化の状態で、血圧が高いままだと、血栓ができる可能性が高いです。

    ですので血圧が上がる原因を減らすことが大事です。

    塩分を控える、激しい運動は控える、イライラしないなど高血圧につながる生活習慣を心がけます。

    すでに高血圧と診断されている場合は、医師の指示に従います。

  • 脂質異常症

    血中に脂肪が多い「脂質異常症」は、血管にコレステロール・脂質をためることに繋がるので注意します。

    脂質・コレステロール・糖分が多い食べ物は控えるようにします。

    すでに脂質異常症と診断されている場合は、医師の指示に従います。

  • 肥満を解消する

    BMIが正常範囲内(19.8~24.2)以上であれば「肥満」と判断します。

    BMIは次の計算式で求めます。

    BMI=体重(Kg)÷身長(m)÷身長(m)
    ※身長の単位はメートルなので注意。

    肥満になると、血中に脂肪が流れやすくなり、動脈硬化を進行させやすいです。

    また、高血圧・糖尿病などの合併症のリスクが高まります。

  • 糖尿病

    糖尿病は、動脈硬化の進行を促進するとされます。

    そのため、糖尿病になると、動脈硬化から脳梗塞などの疾患の発症リスクを高くします。

    糖尿病になると、動脈硬化以外にも失明や手足の壊疽などの症状があります。

    できるだけ糖尿病にならないこと、糖尿病になってしまったらシッカリ治療することが大事です。

  • 喫煙

    喫煙は、血管を収縮し、血液をかたまりやすくさせる作用があります。

    そのため、喫煙をする度に、血栓ができるリスクを高めます。

    タバコをやめるだけでも、動脈硬化による血栓予防になります。

    また、タバコを吸わない他の方への影響(受動喫煙・副流煙)もありますので、注意したいです。

上の血圧だけ高くなる原因は、動脈硬化が進行している可能性が高いので、早めに病院で検査・診断を受けて頂きたいです。

動脈硬化は、無症状で知らない間に進行していきます。

そのため、健康診断では、頸動脈エコーなど動脈硬化の検査も受けて頂きたいです。

まとめ

  • 上の血圧だけ高くなるのは、動脈硬化が進行している可能性がある
  • 動脈硬化により脳梗塞・心筋梗塞・狭心症などの発症リスクが高まる
  • 動脈硬化は、自覚症状がなく検査しないと分からないので、早めに検査を受ける

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