熱中症にスポーツドリンクはどれがいい?糖分の飲み過ぎに注意

熱中症 スポーツドリンク どれがいい

熱中症の対策でスポーツドリンクを飲み過ぎていませんか?

スポーツドリンクのCMでも、熱中症を予防するかのような広告がありますよね。

確かに夏の暑い中にスポーツをして、沢山汗をかいた後に、スポーツドリンクを飲みたくなります。

そのため、外出時の熱中症の対策として、塩分・糖分を取るために、スポーツドリンクを飲むのは最適と思いがちです。

ですが、スポーツドリンクの飲み過ぎは、糖分が多く含まれているため、注意が必要です。

特に子供にスポーツドリンクを飲ませすぎると、糖分が多すぎて、虫歯・肥満につながるので注意が必要です。

ただ、糖尿病の方、糖尿病予備群の方も、糖分だけでなく塩分の摂り過ぎで、血糖値・血圧の上昇が気になるところです。

2018年7月~の「スーパー猛暑」と言われる熱中症の危険な日は、どれくらいスポーツドリンクを飲んでもよいでしょうか?

また、スポーツドリンクというと、ポカリスエット・アクエリアス・ゲータレードなどがありますが、どれがいいのでしょうか?

そこで、ここでは、熱中症で飲むスポーツドリンクとして、どれがよいか?また、経口補水液とスポーツドリンクの違いなどについてご紹介します。

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熱中症でスポーツドリンクはどれがいい?

熱中症対策のスポーツドリンクで体によいのは、あえて言うなら「ポカリスエット」です。

「あえて言うなら」というのは、スポーツドリンクはどれも糖分が高く、普段の熱中症の対策の飲み物としては、あまりおすすめできないです。

スポーツ後など運動した後に飲むものとしては、スポーツドリンクはよいと思います。

ですが、普段の生活の熱中症対策としては、糖分が高過ぎるのです。

熱中症対策で飲んでいただきたいのは「ミネラルウォーター」です。普通の水です。

暑くて喉が渇いたり、夏バテで疲れ気味だと、甘いスポーツドリンクを飲みたくなるかもしれません。

甘い飲み物は、飲んだ直後は血糖値が上がり元気になりますが、数時間後に血糖値が急降下すると、かえって疲労感が増えることがあるので気を付けて頂きたいです。

また、中には、カロリーゼロのスポーツドリンクもありますが、正確にはカロリーはゼロに違いですが、人工甘味料が使われている点があまり良くないです。

それでは、よく飲まれているスポーツドリンクの成分をチェックしてみましょう。

  • ポカリスエット(大塚製薬)

    ポカリスエット

    (画像:大塚製薬より)

    ドリンク名ポカリスエット(大塚製薬)
    原材料砂糖、果糖ぶどう糖液糖、果汁、食塩、酸味料、香料、塩化K、乳酸Ca、調味料(アミノ酸)、塩化Mg、酸化防止剤(ビタミンC)
    栄養成分(500ml)125kcal 、タンパク質・脂質:0g 、炭水化物:31g 、 ナトリウム:2.45mg 、 カリウム:100mg 、 カルシウム:10mg、マグネシウム:3mg

    ポカリスエットは、砂糖と果糖ぶどう糖液糖が糖分としての甘みを出しています。原材料名は、入っている分量が多い順に原材料を記載するので、ポカリスエットは、砂糖が一番多く入っている事がわかります。

    果糖ぶどう糖液糖は、清涼飲料水に多く使われている美味しい甘みを引き出す「魔法の液体」です。安く甘さを作ることができるもので、大半のジュースに入っています。糖分としては、体への吸収率が高く、血糖値が急上昇するので注意したいです。

    さらに、塩分は500mlサイズで、2.45gの塩分(ナトリウム)が入っています。

    厚労省で決めている高血圧にならない1日あたりの塩分摂取量は、約7~8gです。500mlのポカリスエットで、1日の約1/3程度を体に入れるため、高血圧の方は注意が必要です。

    ポカリスエットを飲む時は、スポーツ・運動などで汗を大量にかいた時などに飲むようにしたいです。

    普段の汗をあまりかかない状態で、飲み過ぎると、糖分・塩分の取り過ぎになります。

  • アクエリアス(コカ・コーラ)

    アクエリアス

    (画像:コカ・コーラより)

    ドリンク名アクエリアス(コカ・コーラ)
    原材料果糖ぶどう糖液糖、塩化Na、クエン酸、香料、クエン酸Na、アルギニン、塩化K、硫酸Mg、乳酸Ca、酸化防止剤(ビタミンC)、甘味料(スクラロース)、イソロイシン、バリン、ロイシン
    栄養成分(500ml)45kcal、炭水化物 23.5g、ナトリウム 2g、マグネシウム 6mg、アルギニン 1g、イソロイシン 5mg、バリン 5mg、ロイシン 2.5mg

    アクエリアスは、甘み成分として、人工甘味料のスクラロースが入っています。

    スクラロースは、低カロリーにしつつ、砂糖の数百倍の甘さを感じさせる甘味料です。ゼロカロリーの飲料・食品に入っている事が多く、スクラロースの他、アセスルファムK、アスパルテームがあります。

    人工甘味料は、科学的に合成された甘味料で、甘みの中毒性を招くので注意が必要です。

    果糖ぶどう糖液糖は、ポカリスエット同様に入っています。

    アクエリアスの塩分(ナトリウム)は2gで、ポカリスエットの2.45gより少し少なめです。

    また、アクエリアスは、ポカリスエットにはない、イソロイシン・バリン・ロイシンの必須アミノ酸が入っています。

    必須アミノ酸は、人間の体では作り出せないアミノ酸で食品・飲み物から取らないと補給できないアミノ酸です。

    ただ、イソロイシン・バリン・ロイシンとも普通の食事をしていれば、体に取り込まれる成分なので、アクエリアスであえて取る必要はないです。


    ポカリスエット同様、アクエリアスも、運動した後に汗をかいた後に飲む程度にした方がいいですね。

    特に、人工甘味料・スクラロースは、一度飲むと病みつきになることがあるので、肥満気味な子供には沢山飲ませるのは、控えたほうが良いかもしれません。

  • ソルティライチ(キリン)

    ソルティライチ

    (画像:キリンより)

    ドリンク名世界のKitchenからソルティライチ(キリン)
    原材料果実(グレープフルーツ、ぶどう、ライチ)、砂糖類(果糖ぶどう糖液糖、果糖)、食塩(沖縄県産)、酸味料、香料
    栄養成分(500ml)170kcal、炭水化物 42g、食塩相当量 0.55g、ナトリウム 2.2g、カリウム 6.5mg、カフェイン?

    ソルティライチは、ソルト(塩)を使った果実の清涼飲料水ですが、熱中症対策になるでしょうか?

    ソルティライチは、スポーツドリンクではないですが、ナトリウムは、2.2gとポカリスエット並に入っています。

    ただ、糖分は、正確な成分量が公開されておらず、糖分の量はかなり高いと想定されます。

    グレープフルーツ・ブドウ・ライチの果実のエキスと、果糖ぶどう糖液糖・果糖が加えられています。

  • Green DAKARA(サントリー)

    GREEN DA・KA・RA

    (画像:サントリーより)

    ドリンク名GREEN DA・KA・RA(キリン)
    原材料糖類(果糖、果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、レモン果汁、食塩、グレープフルーツピール、シークワーサーピール、うんしゅうみかん、ドライトマトエキス、香料、酸味料、塩化カリウム、酸化防止剤(ビタミンC)
    栄養成分(500ml)45kcal、炭水化物 24.5g、ナトリウム 2g、カリウム 55mg、アミノ酸 2.5~25mg、ブドウ糖 10~35g、クエン酸 7g

    Green DAKARAは、フルーツの果実に、ナトリウムなどを加えた清涼飲料水的なスポーツドリンクです。

    レモン・グレープフルーツ・シークワーサー、うんしゅうみかん、トマトなどが入っていて、健康的に見えますが、果糖ぶどう糖液糖が多く使われているので、糖分に注意です。

    GREEN DAKARAの原材料は、先頭に糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖、果糖)になっているので、一番多く使われている原材料です。つまり、甘み成分が一番多く含まれているということです。

    GREEN DAKARAも、他のスポーツドリンク同様に、運動で汗をかいた後に飲むようにしたいですね。

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熱中症対策でスポーツドリンクの糖分の飲み過ぎに注意

熱中症は、水分・塩分の不足により2つのパターンがあります。

  • 急性型の脱水:子供がなりやすい

    急速に体の水分がなくなると、急性型の脱水・熱中症になります。

    炎天下での活動中や、胃腸の不調・下痢などで水分が不足すると、急性型の脱水症状になります。(低張性脱水、低ナトリウム血症)

    子供は、体に含まれる水分量が多く、少しの水分が不足するだけで、脱水状態になりやすいです。

    そのため、夏場の子供の外出では、こまめな水分補給だけでなく、体温が上がらないようなファッションをする、涼しい木陰で定期的に休憩するなど、熱中症対策をすることが大事です。

  • 慢性型の脱水:高齢者がなりやすい

    夏バテで食欲低下、水分補給不足になると、体の水分が不足していきます。

    すると、水分と塩分が徐々に不足してきて、慢性型の脱水症・熱中症になります。(高張性脱水・高ナトリウム血症)

    慢性型の脱水になりやすいのは、高齢者・大人がなりやすいです。

    病気で下痢や食事が上手く取れない時に、水分補給が十分でないと、なることがあります。

    普段から、こまめに水分補給をすることが大事です。

熱中症対策では「こまめな水分補給」とよく言われますが、どれくらいの間隔で水分を飲むか、何の飲み物を飲むかは大事です。

こまめな間隔で水分補給とは、約2時間おきくらいに水を飲むとよいです。

1回の水分の補給は、コップ1杯(150ml)程度で、少しずつの量を定期的に飲むのがコツです。

飲むものも、普段の生活では、スポーツドリンクではなく、水を飲むようにするほうがよいです。

たまにスポーツドリンクを飲むのもよいかと思いますが、スポーツドリンクをゴクゴク飲むのが習慣になると、クセになってしまいます。

子供がスポーツドリンクを常時飲んでいていると、甘さの中毒になり、スポーツドリンクを飲まないと気がすまなくなります。また、糖分が多いため、肥満・虫歯など成長期には悪影響を及ぼす危険性があります。

ですので、毎日ずっとスポーツドリンクを飲むことは避けて、適度・適量でスポーツドリンクを楽しんで頂きたいです。

熱中症にポカリスエットとアクエリアスはどちらがいい?

熱中症の対策にポカリスエットとアクエリアスを飲むなら、ポカリスエットを飲んだほうがいいです。

それはなぜか?と言いますと、アクエリアスにはスクラロースという人工甘味料が入っているためです。

人工甘味料は、少量で強力な甘さを感じさせ、また飲みたいと思わせる中毒性があるからです。

そのため、ポカリスエットよりアクエリアスを飲むと「また飲みたい」という欲求がアクエリアスの方が多いかもしれません。そういう意味で人工甘味料は飲み過ぎに注意したいです。

また、ポカリスエットは、体液に近いナトリウム・カリウム・マグネシウム・カルシウムが電解質(イオン)になっており、体への吸収力が高いです。

アクエリアスは、アミノ酸なども入っていますが、熱中症という観点ではあまり重要でないと思います。

熱中症が疑われるときは経口補水液(OS-1など)を飲む

もし熱中症になったかも?と思ったら、スポーツドリンクよりも「経口補水液」があれば、経口補水液を飲むようにしてください。

経口補水液は、まさに「飲む点滴」のように素早く体に塩分・糖分を届けます。商品としては大塚製薬の「OS-1(オーエスワン)」などがあります。

経口補水液の詳細→コチラへ

経口補水液は、普段から飲む飲み物ではなく、脱水・熱中症になった時に急速に体に水分・塩分を届ける液体です。

そのため、健康な状態で飲むと、味はマズイかと思います。

経口補水液が美味しいと感じる時は、脱水状態になっている時ですので、注意してくださいね。

熱中症リスクが高い危険日ならスポーツドリンクを飲む

2018年7月~から過去にないほどの熱中症の発症率が極めて高い日が続きました。とても暑かったですよね。

環境省が発表している「暑さ指数(WBGT)」が31度を超えるときは、ミネラルウォーターよりもスポーツドリンクを飲んだほうがよいかもしれません。

ただし、高血圧などの病気がある方は、血圧計で血圧を測りながら、適量のスポーツドリンクを飲むことをおすすめします。

暑さ指数が高いときは、家の中にいても、夜でも熱中症リスクが高くなります。

暑い夏はスポーツドリンクを買っておいて、適度に飲むようにするといいですね。

まとめ

  • 熱中症でスポーツドリンクを飲むなら、アクエリアスよりポカリスエット
  • ただ、スポーツドリンクは糖分が多いので、普段は「水」を飲むようにする
  • 熱中症かも?と思ったらスポーツドリンクより「経口補水液」を飲むとよい

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