血圧が高いと認知症になる?血圧サージで変動があると危険?
血圧が高いと認知症になりやすいのは本当でしょうか?
年齢が高くなると高血圧になりやすいので、誰もが認知症のリスクがあることになります。
高血圧から発病しやすい脳卒中の後遺症から認知症「血管性認知症」は全体の約17%です。
ですが、アルツハイマー型と血管性認知症の合併症を含めると、全体の約45.5%もあります。
血管性認知症は、高血圧から脳梗塞・脳内出血・クモ膜下出血などになり、後遺症からうつ症状→認知症になる方が多いのです。
さらに、健康診断では血圧は正常でも、生活の中で、血圧が急上昇する「血圧サージ」による認知症リスクが高まっています。
そこで、血圧が高いと認知症になりやすいのか、どのような認知症になりやすいか、血圧サージが認知症リスクを高めるのかなどについてご紹介します。
血圧が高いと認知症になる?血圧サージの危険性は
血圧が高いと認知症になりやすいのは、脳卒中になるリスクを高める点があります。
脳卒中は、脳梗塞・脳内出血・クモ膜下出血など、脳の血管疾患のことです。
脳卒中の後遺症から認知症になる「血管性認知症」になる方が増えているのです。
血管性認知症は、脳卒中の脳血管障害や、後遺症で脳血管の収縮などが起こり、脳に血流が低下することで発症しやすくなります。
そのため、認知症にならないためには、高血圧を予防することが大事です。
高血圧の予防は、糖尿病・脂質異常などの合併症など生活習慣病を予防し、認知症も予防するのです。
<血圧が高いと認知症になるリスクを高める理由は?>
- 高血圧→脳梗塞→認知症リスクを高める
アルツハイマー型認知症は、40代位からアミロイドβ等のタンパク質が脳にたまっていき、10年~20年かけて脳神経を壊していきます。
そのため、アルツハイマーは60代後半~にピークがあります。
ですが、アルツハイマーと肩を並べるほど多いのが、脳卒中が原因になる「血管性認知症」です。
血管性認知症は、65歳以下の若年性認知症では最も多い認知症です。さらに、アルツハイマーとの併発が非常に多いのです。
認知症になった方が、良く調べてみると、脳血管障害を起こしていることも少なくありません。
脳血管障害が起きると、脳神経に血液がいかなくなり、脳神経の機能低下につながります。脳の血流低下は、脳の縮小を促進して、脳の該当部位の働きが弱くなるのです。
- 血圧サージが認知症リスクを高める
血圧サージとは、日常生活で正常血圧が急上昇することです。
サージ(surge)とは「急上昇」「波のように押し寄せる」「急増」と言った意味です。
健康診断・人間ドックなどで、血圧を測定して正常血圧でも、朝起きたときや寒暖差のある場所に行った時に、血圧が急上昇することがあります。
こうした場合、普段は健康だと思っていても、脳梗塞・脳出血などになることがあるのです。
また、血圧サージにより脳の血管に負担をかけることで、脳の毛細血管が衰えて、脳の血流を低下させます。
血圧サージで脳卒中や、脳の血流低下を起こすことで、認知症になるリスクを高めるのです。
健康診断で「血圧が高い」という認識がない方も、24時間血圧測定器などで、血圧サージがあるか確認できます。
気になる方は、かかりつけの医師に相談してみてはいかがでしょうか。
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- メタボ・糖尿病が認知症リスクを高める
メタボや糖尿病になると、高血圧・脂質異常などの合併症を起こしやすいです。
これらは、生活習慣病として、関連性が高く、高血圧・糖尿病・脂質異常のどれかになると、他の病気にもなりやすいです。
特に、糖尿病は、インスリンの分泌異常になることが認知症を促進するとされています。
アルツハイマーの原因物質である「アミロイドβ」は、インスリン分解酵素により分解されます。糖尿病になると、インスリン分解酵素の分泌が少なくなり、アミロイドβの蓄積されていくのです。
ですので、40代以降から「アミロイドβ」がたまり始めるとされるので、早めに糖尿病などの生活習慣病を改善していくことが認知症予防として重要です。
血圧が高いとなりやすい認知症のタイプは?
血圧が高いとなりやすい認知症のタイプは「血管性認知症」です。
血管性認知症は、脳梗塞などの後遺症からなる認知症です。
脳梗塞は、「ラクナ梗塞」など本人が気付かず発症している事があり注意が必要です。
血圧が高い状態が続くと、脳血管に圧力をかけている状態が続くことで、脳血管に負担がかかり、脳内出血・脳梗塞などの病気に発展します。
そのため、塩分を控えたり、血圧が上がらない食事をする、有酸素運動などをして、高血圧を改善して頂きたいです。
- 同じことを何度も聞く
- ものをなくす・隠す
- 無関心になる
- 昼寝ばかりしている
- 同じ動作を繰り返す
- 怒りっぽくなった(性格が変わる)
- など
血管性認知症は、脳血管障害が起きている時と起きていない時で、認知症になる・正常になることを繰り返します。
「まだら認知症」といい、ある日は正常なのに、別の日はいつもと違う・・、といったことがあります。
認知症が起きる度にだんだんと悪化していきます。
はじめは気のせいかも、と思って、初期診断が遅れることがあるので注意が必要です。
血圧サージが認知症リスクを高める?
血圧サージがあると認知症リスクが高まるとされています。
健康診断で血圧値は正常範囲でも、会社に行くとストレスで血圧が上がったり、お風呂場など寒暖差が大きいところに行くなどすると、血圧が急上昇(血圧サージ)が起きることがあるのです。
血圧サージがあるとは、脳梗塞・脳内出血などの脳卒中のリスクがかなり高まります。
また、血圧サージにより脳血管への負担から、脳神経にダメージを与え、認知症になるリスクを高めます。
ただ、多少の血圧サージがあっても、血管が若く・柔らかい(動脈硬化でない)ならば、血圧が急に高まってもリスクは低いです。
そのため、血管の若さ・動脈硬化のリスクを調べる「血管年齢」を調べておくことも大事です。
血管年齢は、一度測ったら終わりでなく、血管が柔らかくなると血管年齢を下げることができます。
ですので、血圧サージから脳梗塞・認知症リスクを減らすためにも、血圧を下げる・血管年齢を下げることが重要です。
高い血圧を下げると、生活習慣病だけでなく、認知症のリスクも減らしてくれます。
また、血圧サージに備えるためには、血管を柔らかくして血管年齢を若くすることで予防できます。
そのため、高血圧と診断されていない方も、認知症のリスクを下げるために、血圧を下げる・血管年齢を若くして頂きたいです。
まとめ
- 血圧が高いと認知症になるリスクが高まる
- 高血圧は脳卒中のリスクが高まり、認知症=「血管性認知症」になることが多い
- 血圧サージも認知症になるリスクを高めるので、血管年齢を若くすることで予防