昼間に血圧が高くなると危険?健康だと朝昼晩の差はどうなるか
昼間に血圧が高くなる方が増えています。
血圧は常に変化しており、1日の中でも朝昼晩も変化します。
緊張したりイライラすると血圧は一時的に上昇します。
ですが、一時的な血圧上昇は短時間で元の血圧に戻ることが多いです。
注意したいのは、血圧が一時的でなく長時間上がるタイプの方です。
昼間だけ血圧が高くなるタイプの方は、「昼間高血圧」と言われています。
また、血圧測定時は正常血圧でも、昼間や夜間に血圧が上がるタイプの方も注意が必要です。
そこで、昼間に血圧が高くなる原因と健康時の血圧の朝昼晩の差、血圧を下げる方法についてご紹介します。
昼間に血圧が高くなると危険?
昼間に血圧が高くなる状態が続くと、脳梗塞などの血管の病気になるリスクが高まります。
昼間に血圧が高くなる原因は、次のことが考えられます。
職場高血圧
仕事がストレスになり、血圧が上がることを「職場高血圧」と言います。
職場高血圧は、仕事のストレスが原因で血圧が上がるため、昼~夕方にかけて血圧が上がります。
特に、会社が始まる「月曜日」に血圧が最も上がりやすいとされています。
職場高血圧になる方は増えています。
昼間に血圧が上がっていることを無自覚のまま過ごしている方も多いとされています。
仕事や人間関係の心配・不安・イライラなどがストレスになり、交感神経が優位になることで血圧が高くなります。
仕事をされている方のほとんどは、ストレスを抱えているかと思います。
ですが、ストレスが過剰になり、昼間の血圧が高くなったまま過ごすのは危険といえます。
血圧が高くなっても症状を感じない方もいますので、気になる方は病院での診察をして頂きたいです。
降圧剤の効果がなくなっている
すでに高血圧を治療中の場合、降圧剤の効果がなくなって昼間に血圧が高くなることがあります。
降圧剤を飲んでいるなら、通常は昼間の血圧は下がります。
ですが、薬の効果が出ていないと血圧が昼間に高くなったままになります。
薬の効果が出ていないようなら、医師に相談してほしいです。
性格によるもの
普段から心臓が「ドキドキ」しやすい、不安になりやすい方も血圧が高くなりやすいです。
何かしらの心配事がある、誰かに怒られるかもしれない不安、焦りなど、リラックスできない環境にいることなどです。
不安になることが1日の何度もあると、その都度、血圧も高くなる可能性があります。
すると、血圧が高い状態が続きやすくなります。
夜もあまり眠れず、夜中に目が覚めることが2週間以上続くようなら注意したいですね。
あまりに不安が大きい日々を過ごしている場合は、病院で相談するとよいと思います。
肥満
肥満になると血圧が上がりやすくなります。
内臓脂肪などが増えると、血圧を上げる「アンジオテンシノーゲン」が分泌されます。
アンジオテンシノーゲンが増えると血管を収縮させて血圧が上がります。
そして、肥満気味の方は、昼間の服装に気を付けたいです。
お腹が出ていても、きつい服装をしていると、体を圧迫して血圧も上がりやすくなります。
ズボン・スカートのベルトはゆるめにして、服装もゆったりしたものを着るとよいです。
喫煙
タバコを多く吸う方は、昼間に血圧が高くなる可能性があります。
タバコに含まれるニコチンなどが血圧収縮を起こし、血圧を高くします。
また、タバコは動脈硬化を促進する働きがあります。動脈硬化は血管を固くし、血栓ができやすくなり、脳梗塞などの病気を引き起こします。
血圧の朝昼晩の差は?
健康な場合、血圧の朝・昼・晩(夜)の差は次のとおりになります。
(生活の仕方や個人差があります)
- 朝の血圧
起床直後の血圧は、自律神経が不安手のため、安定しません。
起床してしばらくして、徐々に上がっていきます。
起床してから約2~3時間に、血圧が高い状態になりやすいです。
上の血圧:135mmHg、下の血圧:85mmHg以下が理想です。
また、早朝からすでに血圧が高い方は、朝食を食べたり動いたりすることで、さらに高くなりやすいので注意です。(モーニング・サージ)
脳梗塞などの発症が、午前中に多いのもモーニング・サージが原因になることが多いです。
- 昼の血圧
昼の血圧は、午前中とほぼ同じくらいで遷移します。
朝と昼の血圧差は、それほど変化はないです。夕方にかけて副交感神経が優位になってくると、血圧は下がっていきます。
動いたり、昼ごはんを食べると少し上昇します。
上の血圧:135mmHg、下の血圧:85mmHg以下が理想です。
- 夜(晩)
夜にかけて、血圧は少しずつ下がっていきます。
動いたり、晩ご飯を食べると上昇します。副交感神経が優位になるにつれて、血圧は下がります。
就寝前は、眠気があるようなら血圧は下がっています。
夜でもテレビなどを見て興奮状態・不安などがあると、交感神経が優位になるため、血圧は上がります。
睡眠に入ると、血圧は昼間の約10~20%程度に下がります。
上の血圧:120mmHg、下の血圧:70mmHg以下が理想です。
昼間の血圧の上昇を測定するには?
昼間の血圧の上昇をしているか測定するには「24時間血圧計」を使用します。
24時間血圧計は、病院で高血圧や心臓の状態、不整脈などを調べる検査機器です。
体に血圧計をつけたまま、約24時間生活をします。
測定した血圧計は、医師がデータを確認して、診断します。
昼間の血圧が高いか測定するには、「血圧が上がる日」に24時間血圧計を付ける必要があります。
そのため、仕事で血圧が高いと思われるなら、仕事がある日の前日に病院で血圧計を付けてもらうようにします。
忙しい中で血圧計を付けるのは大変ですが、血圧が高いことの自覚がある場合は、早めに診断してもらったほうがよいです。
まとめ
- 昼間に血圧が高くなる原因は、職場高血圧・降圧剤の効果切れ・喫煙などがある
- 血圧は朝の起床時が不安定になり、2~3時間後が高くなり、昼・夜にかけて下がる事が多い
- 昼間の血圧を測定するには、病院に行き、24時間血圧計を付けてもらい測定する
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