DHAが多い魚は?動脈硬化を予防する油と悪化させるオメガ6とは
DHAを多く含む魚は、動脈硬化などの血管の病気の予防に良いとされています。
DHAやEPAは魚油などに含まれる油で「オメガ3脂肪酸(ω3)」と言います。
オメガ3脂肪酸の油には、アマニ油・エゴマ油・シソ油があります。
アマニ油やエゴマ油は高価で、光・加熱に弱く毎日食事から取るのは難しいとも言えます。
そこで、注目したいのが、魚から取れるDHA/EPAのオメガ3です。
日本人には馴染みのある魚の刺し身、お寿司など、魚料理からDHA・EPAを取ることで、動脈硬化を予防できます。動脈硬化は進行すると発症する、脳梗塞・心筋梗塞といった危険な病気のリスクを下げられるのです。
また、実は動脈硬化の予防効果が高いのは、DHAよりEPA(IPA)と言われています。
DHAもよいですが、EPA(IPA)も意識して食事やサプリメントで摂取するといいですね。
そこで、動脈硬化を予防するDHA/EPAを多く含む魚、DHAよりEPAが良い理由などについてご紹介します。
DHAが多い魚は?動脈硬化を予防するには
DHAが多い魚は、クロマグロ(本マグロ)です。
クロマグロは、太平洋沿岸に生息している体長3メートル、体重400Kgもある、大魚です。
日本では南の温暖な海域で群れをなして高速で回遊しています。成魚で早いものは時速70~90Km/Hで泳ぐと言われています。
そんなクロマグロですが、栄養も豊富です。DHA・EPAとも日本で食べられる魚としては最も多い部類の魚です。
ですのでDHAを取るには「クロマグロ」の刺し身を食べるといいですね。赤身でなく刺し身の方がDHAが多いです。
調理方法は、DHAが熱で破壊されるのでできるだけ加熱しなようにします。カルパッチョで、オリーブオイルなどと一緒に食べるのもいいです。
マグロのお寿司にすると、お酢・醤油の塩分が血圧を上げてしまいますので、食べ過ぎはあまりオススメできません。
<DHA・EPAが多い魚は?>
魚の種類 | DHA(mg)/100g当たり | EPA(mg)/100g当たり |
---|---|---|
クロマグロ(本マグロ)刺し身 | 3200 | 1400 |
サンマ | 1700 | 890 |
ブリ | 1300 | 940 |
真いわし | 1300 | 1200 |
戻りカツオ | 970 | 400 |
金目鯛 | 870 | 270 |
クロマグロ(本マグロ)赤身 | 120 | 27 |
初ガツオ | 88 | 24 |
真ガレイ | 72 | 100 |
真ダコ | 68 | 40 |
車エビ | 44 | 35 |
DHAが多い魚は、背中が青い・青魚が良いとされていますが、よくDHA量を差があるんですね。
同じクロマグロでも、刺し身と赤身でDHAの量がかなり違っています。
カツオも戻りカツオか、初ガツオでも、DHAの分量がかなり違うんですね。カツオは戻りカツオの方がDHAが多くです。(初ガツオも美味しいですが・・)
ですので、魚を食べるときは、焼くよりも加熱せず食べる、赤身より刺し身、寿司は塩分が高いので注意、です。
DHAよりEPAの方が動脈硬化を予防する?
DHA・EPAで動脈硬化を予防するなら、DHAよりEPAを多く含む魚・食品を食べる方が効果的です。
DHAは有名ですが、いつも一緒に書かれているEPAで、なんだか知らない・・なんてことないですか?
実はEPAの方が動脈硬化を予防するには、DHAよりも優れているんです。
EPAは、血管内に入ると、動脈硬化で傷ついた血管の炎症を抑制したり、血栓ができないように働くのです。
DHAも血液サラサラにする効果がありますが、EPAの方が血液中に入ると増えやすく、医薬品の成分としても使われています。
DHAは体内に入ってもあまり増えないです。サラサラ血にする研究もDHAはあまり進んでいないのが現状です。
そのため、DHAは、子供の神経などの発達によく、EPAは大人の虚血性心疾患によいとされているんですね。
ですので、DHAではなく「EPA」を多く摂るようにすると血管の健康によいのです。
DHAを多く含む魚も、DHAに注目するのではなく、EPAに注目してください。
DHAは多くてもEPAが少ない魚は、大人が食べてもあまり効果がないのです。
EPAが多いクロマグロ・真いわし・サンマを食べるようにしていただきたいですね。
DHA同様、加熱しない方がよく、刺し身・カルパッチョなどで食べるとよいです。
魚があまり食べられない時は、サプリメントで不足する分を補給してもよいかと思います。
そもそもDHA・EPAってどういう効果があるの?
DHA・EPAは、どちらも血液をサラサラにします。血液中の中性脂肪やコレストロール濃度が高まると、血液が粘りやすいドロドロ値になります。
DHAは血管・赤血球の細胞膜を柔らかくします。EPAは、血管のカベに取り込まれ、血管の炎症を抑え、血液が固まる凝固作用を抑制する働きがあります。
動脈硬化とは、加齢や悪玉コレストロール・中性脂肪の増加により、血管の収縮がしづらく、固くなることです。
血管が固くなると、何故良くないのか?というと、体内に流れる血液量は一定でないからです。
運動したり食事したりすると、血圧が上がったり下がったりします。1分間で人間の体を1周すると言われる血液がスムーズに流れるには、血管が柔らかく、流れやすいのが大事なんです。
血液は少し粘り気があって、水のようにスムーズに流れないんですね。
ですので、粘り気を持った血液は固い血管をムリヤリ通ろうとすると、血管にダメージが起きるんです。
血管の小さいダメージはスグに修復されますが、修復されるとカサブタのように残って、血管内をさらに圧迫します。
血液のカサブタが取れて、脳の細い血管に流れて詰まると脳梗塞、心臓の冠動脈などに詰まると心筋梗塞になります。
脳内で血管が破れると、脳内出血・クモ膜下出血といった危険な病気になるのです。
そのため、DHA/EPAは、狭心症・心筋梗塞といった虚血性心疾患を予防してくれるんですね。
DHA・EPAのオメガ3脂肪酸は、必須脂肪酸といって体内で作れない成分で不足すると、血管の病気・トラブルが起きやすくなるのです。
動脈硬化は、自覚症状がないため、血管の病気は「サイレントキラー」と言われ危険性のある状態です。
血圧と同じで、歳とともに動脈硬化は進んでいきます。
DHA/EPAを取ることで、早めに血管の健康を取り戻すようにして頂きたいです。
まとめ
- DHAが多い魚は、クロマグロ・サンマ・ブリの青魚系
- 動脈硬化を予防したいなら、DHAよりEPAの方が効果が高い(DHAは子供に良い)
- EPAが多い魚のクロマグロ・真いわし・サンマなどで動脈硬化を防ぐとよい
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