血圧を下げる食べ物・飲み物・お茶は?合併症にならないために

血圧下げる食べ物

血圧が高いと、血栓ができる脳梗塞・心筋梗塞などだけでなく、
糖尿病・腎臓病・甲状腺亢進症など合併症のリスクが高まるので注意したいです。

血圧を下げるには、まず塩分を控えることが大事で、軽い運動も合わせてやるのが効果的です。

高血圧の方は、そんなことは分かってるんだけど・・と思っている方が大半だと思います。

やっぱり毎日、血圧を下げる行動を取るのは、難しいですよね?

そこで、毎日ちょっとずつでも、血圧を下げられるよう好きな食べ物・飲み物をとって、血圧を下げていく方法をご紹介します。

血圧を下げる食べ物は?美味しい好きなものを食べよう

血圧を下げるには、いくつか方法があります。

体内のナトリウムを排出して血液の水分を減らして血圧を下げる方法、ドロドロ血をサラサラ血にして血液が血管内を通りやすくする方法、血栓を減らす方法、血管収縮を抑える方法、動脈硬化を改善する方法などがあります。

次の表にまとめます。

血圧を下げる食材血圧を下げる効果・理由食品
カリウムを含む食べ物体内の塩分(ナトリウム)を減らして、血液の水分を減らし血圧を下げるほうれん草、モロヘイヤ、にんじん、キュウリ、ナス、ズッキーニ、アーモンド、キウイ
不飽和脂肪酸(EPA等)を含む食べ物ドロドロの血液をサラサラにして、血管内を通りやすくする。血管の壁にこびりついたコレステロールを減らして血液を通りやすくする。サバ、さんま、アジ、イワシ、マグロ、ブリ、エゴマ油、アマニ油、ココナッツオイル、オリーブオイル
血栓予防する食べ物ナットウキナーゼ、ビタミンPなどが血栓を溶かす・予防する納豆、レモン、みかん、玉ねぎ、セロリ、レタス
カルシウム・マグネシウムを含む食べ物血管収縮を抑えて、血流・血圧を安定させる乳製品、大豆、いんげん豆、豆腐
食物繊維を含む食べ物体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する緑黄色野菜、しいたけ、大豆、ひじき

日本人の多くは、塩分の取り過ぎで血圧が高くなる方が多いので、まずは塩分を排出するカリウムを含む食べ物を取るといいですね。

次に、血管の内側のカベに張り付いたコレステロールを減らす「EPA」のなどの良質な不飽和脂肪酸を取るといいです。

特にEPAは、血栓予防、血管にできた傷の修復など、血液に直接触れる血管の内側の細胞(内皮細胞)を改善してくれます。

血液をサラサラにする方法としては、豚肉・牛肉、マーガリンなどの「飽和脂肪酸」を減らして、青魚・植物油などの「不飽和脂肪酸」を多く摂るのがよいです。

カリウムを含む食品で血圧を下げるには?

カリウムが含まれている野菜は、体内でナトリウム(塩分)を減らす働きがあります。

体内では、カリウムとナトリウムの量をバランス調整しています。

塩分(ナトリウム)を取りすぎると、カリウムが排出されます。逆に、カリウムを取るとナトリウムが排出されます。

この仕組を利用して、カリウムの食品を食べることで、取りすぎた塩分を排出することができるんですね。

<カリウムを多く含む食品>

  • パセリ
  • アボカド
  • よもぎ
  • ほうれん草
  • きゅうり
  • ナス
  • ズッキーニ

カリウムを多く含む食べ物は、生で食べるのが一番いいです。ただ、カリウムは水に溶けやすいので、過熱するときは、味噌汁・スープに入れると栄養が逃げないです。

カリウムは尿に排出されるので取り過ぎ通常は問題ないです。ただ、腎臓疾患がある場合は注意が必要です。

不飽和脂肪酸(EPA等)を含む食べ物は?

不飽和脂肪酸で体によいのが「オメガ3脂肪酸」と言われている油です。

青魚に含まれる「EPA/DHA」、エゴマ油・アマニ油の「αリノレン酸」などがあります。αリノレン酸は、体内で一部がEPAになります。

特に血圧に大事なのが「EPA」です。

EPAは、血管内にできた血栓を溶かして、サラサラ血液にしてくれるんですね。

日頃よく食べる揚げ物・お菓子などに含まれる油は「オメガ6脂肪酸」といい、血液をドロドロにします。オメガ3脂肪酸は、ドロドロになった血液をサラサラに改善してくれます。

青魚

背が青色の青魚は、DHA・EPA(IPA)が多く含まれていて、血液をサラサラにします。

アラスカのエスキモー民族の1つイヌイットの人々は、アザラシなどの肉ばかりを食べているのに、平均寿命が長いと言われています。

野菜などが食べらず肉ばかり食べていても、氷雪地帯でも長生きできるのは、アザラシなどから取っているDHA/EPAのおかげでとされ、DHA/EPAの成分に注目が集まっています。

魚のDHA/EPA(IPA)は、熱を加えると壊れてしまうため、できたら、お刺身で食べるほうが効率的に飽和脂肪酸が取れます。

毎日、新鮮な青魚を食べられない方はDHA・EPAのサプリなどで取るのもよいです。

<不飽和脂肪酸を多く含む食品>

  • 魚(サバ、さんま、アジ、真イワシ、マグロ、ブリなど)
  • アボカド
  • くるみ
  • エゴマ油、アマニ油
  • ココナッツオイル
  • オリーブオイル

血栓を減らして血圧を下げる食べ物は?

血栓は、血管の中に何かしらの原因で傷ができて「血管のかさぶた」が出来ることで発生します。

血栓ができると、血管をふさぐようになるので、自然と血圧が高くなります。

また、血栓=血のかさぶたは、血流で流されて、血管が細いところで詰まると危険な疾患になります。

血栓が脳で詰まると脳梗塞、肺で詰まると肺梗塞、心臓で詰まると心筋梗塞になります。

ですので、血栓が出来ないよう予防することが大事なんですね。

<血栓を溶かす・減らす食べ物は?>

  • 豆腐・大豆

    豆腐・納豆など大豆食品は、カロリーが低めで、血圧を下げるのに有効なミネラル成分が多いです。

    特に、納豆は、ナットウキナーゼ(納豆菌)が、血管の血栓を溶かして、
    動脈硬化のリスクを下げる働きがあると言われる成分です。

    納豆

    納豆は、オクラなどネバネバ成分の食品と一緒に食べると、さらに美味しく、健康的になれますね^^

  • 玉ねぎ・セロリ、レタスなどのビタミンPの野菜
    ビタミンPは、ポリフェノールの一種で、淡黄色野菜に多いです。

    タマネギ

    玉ねぎは、血圧コントロールをして、血栓予防をする「硫化アリル」が多く含まれている、
    高血圧の方に、強力でオススメな野菜です。

カルシウム・マグネシウムを多く含む食べ物は?

カルシウム、マグネシウムは、血管収縮を抑えて、血圧安定させる働きがあります。

カルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンが分泌され、骨のカルシウムが溶けます。

すると、血中のカルシウム濃度が高まり、血圧が高くなり、動脈硬化のリスクが高まります。

マグネシウムは、カルシウムの吸収を助ける働き、余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあります。

ですので、カルシウム・マグネシウムを適量取ることが大事です。

乳製品は、塩分が多いチーズ、脂肪が多いバター類は、食べ過ぎに注意したほうがいいですね。

<カルシウム・マグネシウムを多く含む食品>

  • 乳製品(牛乳、ヨーグルトなど)
  • 大豆
  • いんげん豆
  • モロヘイヤ
  • 小松菜
  • アーモンド
  • 大豆
  • ピーナッツ
  • 豆腐

※塩分・脂肪が多い食品は食べ過ぎに注意。

食物繊維が多い食べ物は?

食物繊維は、体内のナトリウム(塩分)の排出を促進する働きがあります。

中でも、水に溶ける「水溶性食物繊維」は、腸内のナトリウムを吸着しやすく、便秘改善にもよいです。

便秘になると排便時などにいきむので、血圧も上がりやすいとされます。

水に溶けない「不溶性食物繊維」は便秘気味だと、さらに食物繊維の固まりができてしまい便秘が悪化しやすいと言われています。

ですので、腸に負担がすくない水溶性食物繊維を取るといいんですね。

水溶性食物繊維は、グルコマンナン、アルギン酸、ペクチンといった成分の食べ物に多く含まれています。

グルコマンナンはコンニャク、アルギン酸は海藻類、ペクチンはリンゴなどの果物に多いです。

<水溶性食物繊維が多い食べ物は?>

  • コンニャク
  • 里芋
  • コンブ、ワカメ
  • リンゴ

即効性が高い血圧を下げる食べ物はある?

即効性が高い「血圧を下げる食べ物」はカリウムを含む食べ物です。

カリウムは、体内のナトリウム(塩分)を排出する働きがあるので、即効性が高いです。

ただ、カリウムの食品で血圧が下がりやすいのは、日頃から塩分が多めの食生活をしている方、が対象です。

カリウムを含む食べ物を沢山食べれば、ナトリウムが排出され一時的に血圧は下がるかと思います。ですが、根本的な対策ではないのです。

血圧が上がる原因には、塩分以外にストレス、運動不足、糖尿病などの病気などがあります。ですので、食べ物以外でも高血圧になる原因があれば同時に対策したいです。

一時的に血圧を下げる、即効性だけを求めるなら、塩分の多い食品を減らし、カリウムが多い食品を食べます。

ラーメンのスープを飲んだり、味の濃い味噌汁・漬物・干物・ハム・ソーセージ・練り物・魚卵類は控えて、薄味の食品を食べるようにします。

また、パン・パスタ・チーズ・カレー・ステーキなどの加工食品も塩分が含まれいるので注意。表示成分に「ナトリウム」の表記を確認してみるといいです。

そして、できるだけリラックスして副交感神経を高めるような生活を送ります。副交感神経を高めるには、ウォーキングなどの有酸素運動をする、深呼吸をして気持ちを落ち着かせるといいですね。

中長期的に安定して血圧を下げるには?

血圧は短期的に下げるより、中長期的に下げるようにした方がトータルで健康的な体になります。

短期的に血圧を下げても、リバウンドで急上昇すると、血管に負担がかかり体に良くないです。

加齢により血圧は、動脈硬化(血管が固くなる)が進み、自然と高血圧になっていきます。

そのため、高齢になると高血圧・動脈硬化はどうしても避けられず、どうしても長期的に高血圧対策をすることになるのです。

そこで、毎日の食事を気を付けたり、適度な運動をすると、加齢による動脈硬化・血圧の上昇はゆるかやにすることはできます。

意外と、毎日の食事・運動は積み重なっていくので、1年単位・5年単位で考えると、生活習慣かなり違ってくるんですね。

血圧を下げる食べ物は、沢山ありますが、1つのものだけ食べ過ぎはしないで、色々なものを食べていくと、栄養バランスとしてもよいです。

できたら、毎日同じような栄養を取れるよう、サプリメントで補うといいですね。

特に、青魚のDHA・EPAや納豆は、毎日食べられればいいですが、なかなか毎日食べるのは大変です。そのため、サプリメントでDHA/EPA、納豆の成分を取るのがいいです。

毎日、DHA/EPAとナットウキナーゼが一緒に取れるサプリメントは、きなりDHA/EPAサプリメントがあります。

わかめ

また、海藻の「わかめ」のタンパク質を分解した「わかめペプチド」を食べるといいです。

わかめペプチドには、血圧を下げる物質「ブラジキニン」が分解されるのを守り、血管を収縮させる「アンジオテンシン変換酵素(ACE)」の働きを阻害する働きがあります。わかめペプチドで、血圧が安定しやすくなるんですね。

高血圧には血管が固くなり血管が詰まりやすくなる動脈硬化のリスクも隠れていることがあります。

DHA/EPAなどの不飽和脂肪酸をバランス取るようにすると、血管が柔らかくなり動脈硬化の予防になります。

食事は1つだけにせずバランスよくすることが大事です。同じメーカーのものでなく、他のメーカーのものも試してみたりすると、血圧を下げながら、楽しみながら、食事ができます。

血圧を下げる飲み物は?

血圧を下げる飲み物としては、お茶が多いです。

  • 杜仲茶(とちゅうちゃ)

    杜仲茶は、漢方の薬にもなっている「杜仲」に含まれる成分が、
    血圧を下げる働きがあります。

  • 燕龍茶(ヤンロン茶)

    ヤンロン茶は、中国にある野生の植物で、羅布麻(らふま)という葉で作ったお茶です。

    フラボノイド、カリウムが多く、血圧上昇を抑える働きがあります。

  • 日本茶

    日本茶には、ポリフェノールの一種であるカテキンが入っていて、
    血中コレステロールを下げる働きがあります。

    日本茶の緑茶は、烏龍茶などと違って、カテキンの量が多いので、
    高血圧予防に適しています。

コーヒーは血圧を上げる?

コーヒーは、沢山飲まなければ、血圧に影響ないです。

砂糖や、ミルクなしのブラックコーヒーがいいです。

コーヒに含まれるカフェインは、血圧を上げる作用があると考えられてきましたが、最近では、リラック効果で、血圧が下がりやすいとも言われています。

また、コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」が血糖値の上昇を抑え、動脈硬化を予防すると言われてます。

ただし、コーヒーには、利尿作用があるため脱水気味になりやすいです。あまり飲み過ぎはよくないですね。

今後の研究結果が出るまでは、あまり飲み過ぎないようにしておきたいです。

野菜ジュースの塩分には注意!

野菜ジュースで、野菜の栄養を取ろうとしたときに、塩分がかなり含まれている
製品もあるので注意です。

トマトジュースなど、1パックで1g以上入っているものもあり、
血圧が高い方は、塩分の量に気をつけて下さい。

水を沢山飲めば血圧は下がる?

水は、一度にたくさん飲むよりは、こまめに取るほうがいいです。

水を沢山飲むと血液中の濃度が低くなって、血圧が下がると思いがちです。ですが、一気に飲むのは体に負担がかかるのでよくないですね。

水は、1日約1.2リットルを目安で飲むといいです。成人では1日におよそ1.2リットルの水分を尿・汗などで排出します。
その分を水・食べ物などから水分を補給する必要があるからです。

1回200mlを目安に、起きた時・寝る前も含め、2時間おきくらいに飲むのが理想です。
あまり細かくする必要はないですが、いつも手元にお水があるようにするといいですね。

また、ミネラルウォーターは、硬水を飲むことで、カルシウム・マグネシウムも取れるので、
血圧コントロールが調整できるようになります。

硬水は、ヨーロッパの水に多く、日本の水はほとんど軟水です。
積極的に飲みたい方は、輸入のヨーロッパのミネラルウォーターがおすすめです。

コンビニで買える血圧を下げる飲み物は?

一人暮らしや単身赴任などで、コンビニでの食生活が増えてますよね。
最近では、コンビニでも健康を意識した食品が多く取り扱うようになってます。

そこで、コンビニで買える血圧を下げる飲み物をご紹介します。

<コンビニで買える血圧を下げる飲み物>

  • サントリー 胡麻麦茶(トクホ)
    「胡麻ペプチド」(LYV)というタンパク質が、血管収縮物質(アンジオテンシンⅡ)を阻害する性質があります。血管の収縮は血圧を上昇させるので、血管の収縮させる物質を減らして血圧を下げようとする飲み物です。
  • カルピス アミールS(トクホ)
    カルピス乳酸から産まれた乳酸菌「ラクトバチルス・ヘルベティカス」のLTP(ラクトトリペプチド)が、血管収縮物質(アンジオテンシンⅡ)を阻害する性質があります。「LTP」は機能性成分です。
  • ミツカン マインズ(毎飲酢) 黒酢ドリンク(トクホ)
    酢の酢酸を含んでいて、酢酸は体内に入ると「アデノシン」という物質を排出します。「アデノシン」は血管のカベにあるアデノシンレセプターに入ると、血管が拡張するとされます。
    そのため、お酢を飲むことで血圧が下がりやすいとされるのです。
    アデノシンは、作用時間が長時間でないため、毎日お酢を飲むようにしないと、安定的に血圧は下がらないとも言われてます。

コンビニで血圧を下げる飲み物には、野菜ジュースなど健康に良さそうな飲み物・食べ物がありますが、塩分が含まれないような飲み物がよいですね。

食品表示に「塩分」以外にも、「ナトリウム(Na)」とあるものは体に入ると、血管の収縮を促す塩分と同様の働きをします。

血圧が高い方は、体に良い!だけではなく、塩分についても注意したいです。

まとめ

  • 血圧を下げる食べ物・飲み物を取ることで、血圧を下げる習慣ができる
  • 塩分をできるだけ取り過ぎなように注意する必要がある
  • ミネラルウォーターを上手に飲むと、高血圧予防になる

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