ウォーキングは朝と夜どちらが効果的?意外な危険のある時間帯とは
ウォーキングを朝・夜のいつの時間にするかで効果・危険性があるのをご存知ですか?
健康のために適度な運動として、ウォーキングをするのはもはや常識ですよね。
夏の暑い時は、夜が暑いので朝の時間にウォーキングをしたくなります。
夜は防犯上のことも考えると、いつウォーキングをしたらいいのか、分からなくなりますよね。
ですが、実は、ウォーキングも1日の中でいつ歩くのか?は重要なので。
時間帯によっては、ウォーキングをすることで、返って健康の危険性が高まることがあります。
ですので、ただウォーキングをすればよい、というのではなく、適切な時間・条件で行うことが大事です。
毎日ウォーキングをしても、実は健康に悪かった・・ということがないようにしたいですよね。
そこで、ウォーキングを朝・夜のどちらが効果的か、危険性があるのか等についてご紹介します。
ウォーキングは朝と夜どちらが効果的で安全?
ウォーキングをする時間は、朝より夜に行ったほうが良いです。
朝の時間に行うウォーキングは、高血圧、動脈硬化などが気になる方は控えたほうがよいです。
というのも、朝の起床時は、血液内の水分が汗で抜けてドロドロの状態になっています。
また、起床時は、寝ている時に副交感神経優位の状態から、交感神経に切り替わる時です。交感神経が働くと血管が収縮し、血圧が上がっていきます。
そのため、朝は血栓ができやすく、血圧が高くなるやすいのです。
朝方に脳梗塞・心筋梗塞が多いのも早朝のドロドロ血と高血圧によるものなのです。
脳梗塞・心筋梗塞が起きやすい午前6~11時くらいは、血圧が高い方はウォーキングには注意したほうがいいですね。
ウォーキングは軽い運動ですが、寝ていた状態から歩く運動を始めることで、急激に体の血流は早くなり、血圧も上昇していきます。
ですので、ウォーキングをするなら、できたら朝いちは避けたほうがよいのです。
そこで、ウォーキングをするおすすめの時間についてご紹介します。
- ウォーキングは夜・夕飯後がおすすめ
ウォーキングをするなら、夜の夕飯後、~2時間以内が良いです。
夕飯を食べた後は、1~2時間程度、血糖値が高くなります。
血糖値はご飯などの糖質が小腸で吸収され、血液内にブドウ糖として流れていきます。ブドウ糖が血液内に増えすぎると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、ブドウ糖をエネルギーに変換します。
糖尿病ではインスリンの分泌が適切に行われなくなり、エネルギーになるはずの余ったブドウ糖が肝臓で中性脂肪やコレステロールになるのです。その結果、脂質が異常に増え、腎臓疾患・網膜症・全身の神経障害になるリスクが高まります。
ですが、血糖値が上がる食後1~2時間に、軽い有酸素運動をすることで血糖値が上がりにくいことが分かっています。
そのため、糖尿病・動脈硬化が気になる方は、食後に軽いウォーキングをすることで、血糖値上昇を抑えることが出来るのです。急な血糖値上昇・血糖値スパイクも抑えることができます。
また、食事後の運動は代謝を良くするため、ダイエットにも効果的です。
寝る直前に運動すると、すぐ眠れなくなるため、寝る前の1~2時間前がいいですね。
寝る前に体温を少し上げて、下がってきた時に眠りに落ちると、質の良い睡眠が取れるからです。
質の良い睡眠は、疲労回復させ、次の日が元気に過ごせるような体調づくりとしても大事です。
- 朝にウォーキングするなら、水を飲んだ朝食後
朝にウォーキングをするなら、朝食を取って少し落ち着いてからがよいです。
早朝の血圧は、睡眠から覚めた状態で自律神経が不安定になっていることがあるからです。
睡眠時の血液は汗で水分が抜けるために「ドロドロ血」の状態で、血栓(血のかたまり)が出来やすいです。朝方~午前中に脳梗塞・心筋梗塞が起きやすいのも、ドロドロ血の影響があります。
そのため、朝晩の就寝前と起床後は、常温の水をコップ1杯(150ml程度)を飲むといいです。
水を飲むことで、血管に水分が流れ、水分が抜けきったドロドロ血を少しサラサラの状態にしてくれます。すると血栓が出来づらくなります。
ウォーキングは軽い運動とみられますが、全身を使う運動のため、思った以上に体に負担がかかるんですね。
血圧が高い方、動脈硬化が進んでいる方(高齢の方)は、朝~午前中のウォーキングは、出来るだけ避けたほうがよいです。
どうしても朝にウォーキングをするのでしたら、朝食をゆっくり食べて少し落ち着いた後、まだ気温が上がらない時間にて歩くことをおすすめします。
- 歩く時も、水分補給を忘れない
ウォーキング時は、体温が上がってくると汗をかき、体温から水分を奪っていきます。
そのため、ウォーキング時は水筒やペットボトルに水を入れて、適度に飲みながら歩くと良いです。
ウォーキング時の水分は、できたら「水」「ミネラルウォーター」が良いです。
運動時は、甘いスポーツドリンク、お茶などを飲みたくなりますが、吸収率が高い水が良いです。
甘い味のするスポーツドリンクは、糖分が高く、体にあまり良くありません。糖分を含むドリンクを飲むと、体への吸収率が高く、血糖値がすぐ上昇してしまいます。
ですので、ウォーキング時は「水」「ミネラルウォーター」が最適です。
あまり熱帯夜で体調がすぐれない時は、無理にウォーキングをしないことも大事です。
毎日続けていると、体調が悪くても歩きたいと考えがちですが、体調不良が悪化する恐れもあるので、無理しないことが大切です。
ウォーキングは「健康によい」のは常識となっていますが、単にウォーキングをすればよいと思いがちです。
ですが、ただウォーキングをしていると、思わぬ落とし穴・危険性があるのです。
ウォーキングも時間帯などを考えて歩くことで、病気のリスクを減らしてくれますので、より健康な体づくりをして頂きたいです。
食後のウォーキングは血糖値スパイクをなくす?
食事をした後1~2時間は、血糖値が急上昇します。
糖分が高い食品を多く摂ると、血糖値が急上昇して下がり、また間食で甘いものを食べると血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」という状態になりがちです。
夕食後のスイーツ・甘いものを食べたり、寝る前にジュースを飲む、といった習慣があると、血糖値が急上昇・急下降しやすいんですね。
そこで、食事した直後に、軽い有酸素運動をすると、血糖値が上がりにくいとされています。
食事はお腹いっぱいに食べると、動くのが辛くなりますよね。
ですので、食事もお腹いっぱいではなく、お腹の7割~8割くらいを目処に食べるといいです。
食べ過ぎを減らすことも糖尿病などの生活習慣病を予防できます。毎日の習慣なので、食生活・運動はできるだけ気を付けたいですね。
夜にウォーキングする時の注意点は?
ウォーキングを夜にする時の注意点についてご紹介します。
- 夕食前はできたら避ける
夕食前は、空腹状態で血糖値が下がっている状態にあります。
そのため、食事前にウォーキングをすると血糖値が下がり、低血糖状態になることがあります。
ウォーキングで倒れないよう、おやつ・お菓子を食べているようなら意味がありませんよね。
夕食後、後片付けも済ませて、後はウォーキングして、お風呂と寝るだけ、と言う状態にすると気持ち的にもラクだったりします。
食後の血糖値上昇を抑えるためにも、食前より、食後にウォーキングをすることをおすすめします。
- 夜間の車・自転車などに注意
ウォーキングのコースは、夜間は真っ暗になる道は避けたほうがいいです。
自動車・自転車がスピードを出して通る道などに気を付けたいです。
ウォーキング時には、ウエアに蛍光塗料が塗ってある衣類や靴をつけると、光の反射で車・自転車の接触を避けることができます。
音楽を聞きながらやスマホを持ちながら歩くのも、周りの環境音が聞こえなくなるので、気を付けたいです。
特に、雨が降ってきた時などは、帰宅を急ぐ自転車と衝突する可能性もあるので注意したいです。
また、防犯上、1人出歩くのではなく、ご夫婦や友人などと2人以上で歩くのがいいですね。
- 理想は早めの夕食・遅い夕方のウォーキング
毎日の日課でウォーキングをするなら、早めに夕食を済ませて、早い時間に始めるのが理想です。
ちょっと早いですが、17時~19時までに夕飯を終わらせ片付けまで終わらせます。
夏場なら、19時頃でも日没前なので、暗くない状態で歩くことが出来ます。
すると、あとはウォーキングして寝るだけになります。
お仕事で忙しい時も、食事をして後片付けまでしてから、始めると気持ちに余裕ができていいです。
ウォーキングが終わって帰宅したら、すぐにお風呂には入らないようにします。
ウォーキングで心臓に負担がかかっている状態なので、少し休憩を挟んでからお風呂に入ります。
ウォーキング・お風呂で体温が上がって、1時間くらいで下がってきた頃に布団に入ると、質の良い睡眠が取りやすいです。
ウォーキングは「毎日やらなければならない」という目標を立てると、挫折したり無理をすることになります。
1週間単位で、2~4回歩くことができたらOK、という基準を持つと良いです。
アルコールを飲んで歩くと危険なので、アルコール摂取はしないよう注意してください。
また、持病がある方は、医師の相談の上、ウォーキングに取り組んで頂きたいです。
健康によいと言われるウォーキングですが、やり方1つで、逆効果になることもあるので、気を付けて健康な体づくりをしていきたいですね。
まとめ
- ウォーキングは朝でなく夕方~夜の時間で行うのがよい
- 朝のウォーキングは、血液がドロドロの状態で脳梗塞・心筋梗塞といった疾患リスクがある
- 夜のウォーキングは、食前ではなく食後に行うと血糖値が抑えられて良い
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