プリン体が多い食べ物・少ない食べ物は?高尿酸値・痛風を防ぐには
プリン体が多い食べ物を食べすぎると、高尿酸値になり痛風になる「ぜいたく病」になると言われています。
「プリン体オフ」や「プリン体ゼロ」といったプリン体が少ない食品・飲料も発売されていますよね。
最近は、痛風になる方は、以前は40代・50代が多かったのが、30代~40代に年齢が若い方が高尿酸値・痛風になる方が増えています。
若い人の痛風は、高いストレスや高カロリーの食事、運動不足の方が増えてきたと思われます。
プリン体が多い食品を取ると、肝臓でプリン体を尿酸に変わり、体内に尿酸がたまります。
この時、尿酸が尿などで上手く排出できないと、尿酸値が高くなります。尿酸値が高いまま放置すると、痛風などの疾患にかかるリスクが高まるのです。
そこで、プリン体の多い食べ物、少ない食べ物と、尿酸値を下げて痛風を予防する方法についてご紹介します。
痛風にならないためには、1日のプリン体の摂取量はどれくらいがよいのでしょうか?
プリン体が多い食べ物は?高尿酸値・痛風を防ぐには
プリン体が多い食べ物は、次のとおりです。
プリン体がとても多い食べ物(300mg以上/100gあたり)- アンコウの肝・酒蒸し(399.2mg)
- 鳥肉のレバー(312.2mg)
- 真イワシの干物(305.7mg)
- イサキの白子(305.5mg)
*公益財団法人痛風財団のHPより
プリン体がとても多い食品は、肝(レバー)、干物、魚介類の卵(白子)があります。
他にカツオブシ、ニボシがあります。カツオブシやニボシは、ダシを取るなど少量で使用されるため、除外しています。
プリン体が多い食べ物(200~300mg/100gあたり)- 豚肉のレバー(284.3mg)
- 真アジの干物(245.8mg)
- 牛肉のレバー(219.8mg)
- マアジの干物(245.8mg)
- 大正エビ(273.2mg)
- カツオ(211.4mg)
プリン体が100mg中に200mg以上含まれている食品を「高プリン体食品」と呼びます。
高プリン体食品は、レバーなどの内臓、魚の白子、干物などに多い傾向があります。
そのため、食事でプリン体を減らしたい時は、一部の魚介類、鳥レバーの過剰摂取は止めたほうがいいです。
プリン体がやや多い食べ物(100~200mg/100gあたり)- マグロ(157.4mg)
- 真アジ(165.3mg)
- サンマ(154.9mg)
- 明太子(159.3mg)
- 鶏肉 ささみ(153.9mg)
- 生ハム(138.3mg)
- ウニ(137.3mg)
- 鶏肉モモ(122.9mg)
- サケ(119.3mg)
高プリン体食品ではありませんが、ややプリン体が多めの食品には、魚介類が多いように見えます。
ですが、マグロ、サンマなどの魚は、プリン体はやや多めですが、DHA/EPAなどのオメガ3脂肪酸を多く含んでいます。
オメガ3脂肪酸は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の予防に効果的なので、分量を調整して摂取したいですね。
プリン体が多いと言われているビールなどのアルコール飲料のプリン体含有量はどうでしょうか?
<アルコール飲料 100mlあたりのプリン体の量>
アルコール飲料 | プリン体含有量(mg) | エネルギー量(kcal) |
---|---|---|
ビール | 5~7 | 140~160 |
発泡酒 | 2~4 | 157.5 |
地ビール | 6~18 | 約140~160 |
ブランデー | 0.38 | 142.2 |
日本酒 | 1.21 | 185.4 |
ワイン | 0.39 | 47.5 |
焼酎 | 0.03 | 70-100 |
ウィスキー | 0.12 | 142.2 |
アルコール飲料のプリン体含有量は、1合(180ml)に換算しても、レバーなどと比べると思ったよりは少ないです。
ですが、毎日ビールを1缶飲んでいると、年間で尿酸値が~1.0mg/dL上昇するという報告もあるので注意ですね。
さらに、飲み過ぎるとプリン体以外に高カロリーですので、アルコール飲料の摂取は注意したいです。
例えば、日本酒のプリン体含有量は、1.21mg/100mlに対して、185.4 kcalの高カロリーになります。
これに、魚介類を一緒に食べたりすると、高カロリー・高プリン体を体に取り入れることになるので、高尿酸値にならないために気をつける必要があります。
プリン体の1日摂取量の上限はどれくらい?
プリン体の1日摂取の上限量は、1日当たり400mg、が目安です。
体内にあるプリン体は、食品由来のプリン体は、約15%と言われています。
残りの約85%は、体内で作られるプリン体です。
体内で作られるプリン体は、細胞の新陳代謝により発生するものと、ATPという酵素由来のものがあります。
人間の細胞は、新しく作られ、古い細胞は壊され排出することを繰り返しています。古い細胞にある「核酸」が分解される時にプリン体が作られます。
ATPという酵素にはプリン体が含まれています。ATPは、人間のエネルギー源となる物質で、人間が行きていくのに不可欠なものです。激しい運動をすると、ATPが大量に合成・分解されます。
体内のプリン体は、肝臓にて尿酸になります。作られた尿酸は、「尿酸プール」という一定量の尿酸をためる仕組みがあり、体内に貯蔵されます。体内には約1200mgの尿酸が一定量貯められています。
不要な尿酸は体外に排出されますが、排出が上手くいかなくなると「高尿酸値」になります。「尿酸プール」がなぜあるのか?という理由は、現在のところまだハッキリ分かっていません。
体内のプリン体の多くは、人間が生きている上ではどうしても発生するんですね。
食事によるプリン体は、体中の約15%なので、プリン体が多い食品を食べても大丈夫!と思ってしまいがちです。
ですが、1日当たり400mg以上を取り過ぎるのは尿酸値を高める原因とされているので、高プリン体食品を取ることは注意が必要です。
プリン体が少ない食べ物は?
プリン体がやや少ない食べ物(50~100mg/100gあたり)- ウナギ(92.1mg)
- 豚ロース(90.9mg)
- 牛肩ロース(90.2mg)
- 豚バラ(75.8mg)
- ブロッコリー(70.0mg)
- ほうれん草の葉(51.4mg)
プリン体が少ない食品は、レバー以外の豚肉・牛肉、野菜類などがあります。
プリン体がかなり少ない食べ物(50mg以下/100gあたり)- もやし(44.7mg)
- 豆腐(31.1mg)
- 白米(25.9mg)
- 小麦粉(15.7mg)
- 牛乳(0mg)
- 鶏卵(0mg)
プリン体が、かなり少ない食品は、レバー以外の豚肉・牛肉、野菜類などがあります。
尿酸値が高い方は、プリン体が多い食品を避けて、プリン体が少ない食品を多めに取るといいですね。
特に、尿酸値が高い(7.0mg/dL以上)や、痛風治療中の場合は、プリン体が多い食品の摂取は気を付けたいです。
プリン体が多い食品は、レバーや魚介類の一部など限られているので、食生活を大きく変える必要はないと思います。
プリン体の1日摂取量は400mgまでなので、200mg以上のプリン体の食品に注意しながら食事を取りたいです。
まとめ
- プリン体が多い食品は、鳥肉レバー、アンコウの肝、真あじの干物などがある
- プリン体が少ない食品は、白米、小麦粉、牛乳、鶏卵などがある
- 体内の食事から取るプリン体は約15%だが、尿酸値が高くならないよう食事にも注意する
オススメ記事
タグ:プリン体