脳梗塞を予防する食品・お茶・飲み物・水の取り方は?
脳梗塞のほとんどは、脳の血管に起きる動脈硬化が原因になります。
動脈硬化は、血管の内側の壁にコレステロールなどがたまり血管が硬くなり、血栓などを起こしやすくして脳梗塞などの病気のリスクを高めます。
動脈硬化を進行させてしまうものとして、高血圧・糖尿病・高脂血症・高インスリン血症などがあります。
脳梗塞を予防するには、高血圧・糖尿病・高脂血症がある方は症状を軽減し、動脈硬化にならない生活習慣を送ることが大切です。
特に、動脈硬化になる大きな要素としてあげられるのが、毎日の食事・運動や脳梗塞を予防する行動を取ることが重要です。
動脈硬化を進行させる食生活は、どのような食品・飲み物を毎日食べる・飲むかが大事です。動脈硬化はすぐになるわけでなく、毎日の生活習慣が積み重なって出来てしまうのです。
そのため、毎日少しずつ手も動脈硬化を予防する食べ物・飲み物を食べていきたいです。
また脳梗塞になりやすい生活習慣も事前に知っておくことで、危険な行動をとらないようにすることで、脳梗塞を予防することができます。
ここでは、脳梗塞を予防する食品・飲み物・水の取り方などをご紹介します。
脳梗塞を予防する食品は?
脳梗塞を予防するには、動脈硬化を進行させない食生活を送ることが大切です。
脳梗塞を予防するには、ビタミンCやビタミンB群などの栄養素を含む食品を取ることがよいですが、そのような食品を食べさえすればいいわけではありません。
食生活全体から脳梗塞・動脈硬化を予防するような食べ物を取るようにすることが重要です。
動脈硬化を進行させないためには、脂肪・糖分の食べ過ぎを抑え、1日の摂取カロリーを抑えて血中の悪玉コレステロール、中性脂肪を減らすようにします。
年齢とともに基礎代謝が減っていくため、20代の若い頃に食べていたのと同じ食事量・同じ食品を取り続けていると、エネルギーが代謝できず、脂肪として体に蓄えられ肥満体質になります。
そのため、1日の摂取カロリーを減らした上で、脳梗塞を予防する食品を取るようにすると効果的です。
<脳梗塞を予防する食品>
- 葉酸を含む食品
動脈硬化の原因の1つには、動脈を傷つけるホモシステインというアミノ酸が関係している言われています。
葉酸は、ホモシステインを減らす働きがあり、動脈硬化の進行を抑える働きがあります。
そのため、葉酸を多く含む食べ物を取ることでホモシステインを減らし、動脈硬化の進行を抑えます。
葉酸は水に溶けやすく熱にも弱いので、サラダなどで生・ジュースにして食べることをおすすめします。
<葉酸を多く含む食品>
葉酸を多く含む食品 葉酸の量(マイクログラム・μg) 菜の花(50g) 170μグラム 枝豆(50g) 160μグラム モロヘイヤ(50g) 125μグラム スパラガス(50g) 114μグラム ほうれん草(50g) 105μグラム ブロッコリー(50g) 105μグラム - ビタミンCを含む食品
ビタミンCには、動脈硬化を進める「活性酸素」を減らす働きがあります。
活性酸素とは、生命活動を行っている体内で発生する物質で、細胞や血管などを傷つけて動脈硬化を進行させます。
ビタミンCは、活性酸素を排除する抗酸化作用があり、硬化する血管を柔らかく弾力性を持たせる働きもあります。
ビタミンCは、水に溶けやすく熱に弱いのでサラダなどで食べることをおすすめします。
<ビタミンCを多く含む食品>
ビタミンCを多く含む食品 ビタミンCの量(ミリグラム) 赤ピーマン・生(100g) 170mg 芽キャベツ・生(100g) 160mg ブロッコリー・生(100g) 120mg 菜の花・生(100g) 110mg キウイ・生(100g) 69mg イチゴ・生(100g) 62mg キャベツ・生(100g) 41mg パイナップル・生(100g) 27mg ほうれん草・生(100g) 35mg じゃがいも・生(100g) 35mg - カリウムを多く含む食品
高血圧や心臓病の方は、カリウムを多く取るといいです。
カリウムには塩分とは逆の働きがあり、ナトリウムを排出して血圧を下げる働きがあります。
また、心臓の筋肉(心筋)の収縮をスムーズに行わせる働きがあり、心筋梗塞・不整脈などの改善をして心房細動などによる脳梗塞を予防できます。
ただし、腎臓に病気がある場合は、血液中のカリウム濃度が高くなることがあるので、注意して下さい。
<カリウムを多く含む食品>
カリウムを多く含む食品 カリウムの量(ミリグラム) 刻み昆布(10g) 820mg 大豆(30g) 570mg さといも(50g) 512mg アボカド(1/2個) 504mg さつまいも(100g) 470mg 干しひじき(10g) 440mg バナナ(1本) 360mg - マグネシウム
マグネシウムは、血液が固まりにくくする働きがあります。
また、血管の収縮には、カルシウムとマグネシウムが関係しており、マグネシウムが不足すると血管の収縮が上手く行われなくなり、血栓ができやすくなります。
カルシウムを多く取り過ぎるとマグネシウムの吸収が抑えられるため、カルシウムの取り過ぎは注意が必要です。カルシウムとマグネシウムはバランスよく摂取してください。
<マグネシウムを多く含む食品>
マグネシウムを多く含む食品 マグネシウムの量(ミリグラム) アーモンド(30g) 93mg カシューナッツ(30g) 72mg 大豆(30g) 66mg 干しひじき(10g) 62mg 玄米(120g) 59mg 乾燥わかめ(5g) 55mg - DHA/EPA(IPA)
DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)は、青魚等に多く含まれる脂です。EPAはIPA(イコサペンタエン酸)とも呼ばれます。
DHA/EPA(IPA)は、牛肉・豚肉のような動物性の脂とは違い、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やします。
牛肉などの動物性脂は不飽和脂肪酸といい、悪玉コレステロール・中性脂肪を増やし、善玉コレステロールを減らしてしまいます。
青魚等に含まれる脂は飽和脂肪酸といい、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やしてくれます。
EPAは、血管を拡張して高血圧を緩和したり、血液の凝固作用を抑えるため、血栓が出来づらくなる働きがあります。
DHAもEPAほどの効果はないですが、血栓が出来づらくする働きがあります。
<DHA/EPA(IPA)を多く含む食品>
DHA/EPA(IPA)を多く含む食品 EPA量(グラム) DHA量(グラム) サバ(80g) 1.5g 1.4g ハマチ(80g) 1.2g 1.4g さんま(100g) 0.8g 1.4g トロまぐろ(50g) 0.7g 1.5g うなぎ蒲焼き(100g) 0.9g 1.5g
脳梗塞を予防する飲み物・お茶は?
脳梗塞を予防する飲み物としてコーヒーや緑茶などが挙げられますが、良い・悪いかは最終的な結論が出ていません。
日本の研究機関・JPHCによると、緑茶を毎日飲む場合、コーヒーを毎日飲む場合の脳梗塞の因果関係はないようですが、1日に緑茶を2杯以上、コーヒーを1杯以上飲むと、脳梗塞のリスクは下がるという研究結果があります。
ですが、明確な因果関係は分かってないことや、他の国の研究結果と一致しない点もあり、はっきりしていません。
脳梗塞を予防するなら、お茶・コーヒーではなく水を飲むことをおすすめします。
というのも、お茶やコーヒーには利尿作用があるからです。摂取した水分が体から出ていくため脱水状態になり血液の濃度が高くなり、血栓が出来て脳梗塞のリスクが高まります。
水を飲むと、血液に水分が入り、血液が流れやすくなります。水分が不足すると、血液濃度が高まり、ドロドロにになって血栓ができやすくなります。
そのため、お茶・コーヒーよりも水を飲むといいです。
ただお茶・コーヒーは飲んでは行けないわけでなく、飲むと利尿作用があるのでそれも計算に入れて水を取るようにして下さい。
脳梗塞を防ぐ水の取り方は?
脳梗塞を防ぐには、1日1.5リットル~2リットルを目安に水をこまめにとるようにします。
1日の中で汗や尿などで水分は約1.2リットル程度排出されています。そのため排出した分を補給する必要があります。
高血圧・糖尿病などの方は、水分を多めにとっておくことで、脳梗塞を予防できます。そのため少し多めの水を取るとよいです。
水は、水道水よりも硬水のミネラルウォーターがおすすめです。
硬水のミネラルウォーターには、マグネシウム・カルシウムが含まれていて、血栓の予防になります。
硬水とは1リットルの水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量のことで、日本は硬水が少なく、海外のミネラルウォーターに多いです。
硬水を表す指標として「硬度」があります。硬度は高いほどカルシウムとマグネシウムの量が多いのですが、多すぎるとお腹をこわしたり、飲みづらいことがあります。
そのため、硬度は中~低程度の硬水を飲むと良いです。
まとめ
- 脳梗塞を予防するには、高血圧・高脂血症・肥満などの状態を改善する低カロリーで脂肪・糖分を控えた食事にする
- 脳梗塞を予防する食品は、葉酸・ビタミンC・ビタミンB類・カリウム・マグネシウムを含む食品がよい
- 脳梗塞を予防する飲み物は、お茶より水を取る、硬度が中~低程度のミネラルウォーターをこまめに飲む