認知症は何歳からなる?若い年齢の初期症状・予防方法は

認知症は何歳からなる?
認知症は何歳からなるのか、若くしても発症することがあるのか心配ですよね。

映画やドキュメンタリーなどで、若くして認知症・アルツハイマーになる方が取りあげられ、話題になることがあります。

すると、自分や家族も認知症になるのでは?と心配になります。

認知症は、何歳からなるのか?予防はいつから始めたらいいのでしょうか?

国民の10人に1人は認知症になっているとも言われています。

認知症は、早めに初期症状を見逃さずにチェックして、早めの予防・対策をしておきたいです。

そこで、認知症は何歳からなるのか?いつから予防・対策した良いのか?をご紹介します。

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認知症は何歳からなる?若くても発症するリスクは?

認知症・アルツハイマー型は、18歳から発症している事例があります(文献上)。

18歳~64歳までの方が「若年性認知症」、65歳以上の方が「認知症」と決められており、現時点では若年性認知症の一番若い年齢が18歳となります。

若年性認知症で最もなりやすい年齢は、遺伝性が30代~40代、遺伝性以外は50代です。

認知症で最もなりやすい年齢は、65~69歳です。

若年性認知症(64歳以下)が発症する年齢・人数のグラフ

認知症が発症する年齢・人数のグラフ

*厚労省の統計より。64歳以下は2009年度調査、65歳以上は2013年度調査。

認知症の種類若年性認知症認知症
年齢18歳~64歳65歳以上
発症が多い年齢30代・40代(遺伝性)、50代60代後半
主な原因血管性認知症、アルツハイマー、頭部外傷後遺症アルツハイマー、血管性認知症+アルツハイマー
進行の速さ早い(約10年)遅い(~約20年)

若い年齢でなる認知症で最も多い原因は「血管性認知症」です。

血管性認知症とは、脳の血管の病気である「脳卒中」です。脳梗塞・脳内出血・クモ膜下出血などの脳の血管が詰まる・破れる採った病気の後遺症で発症する認知症です。

頭部のケガなどで脳血管が損傷することで発症する「頭部外傷後遺症」が若年性認知症の原因になることもあります。

若くして認知症になる主な原因は、脳血管の障害・疾患からの後遺症なので、脳血管の病気を予防・再発防止が予防のポイントになります。

若年性認知症の初期症状は?

若年性認知症の初期症状は、「認知症特有の物忘れ」が出てきます。

認知症特有の物忘れは、加齢による物忘れとは次の点で異なります。

<認知症と物忘れの違いとは?>

事項認知症の物忘れ加齢による物忘れ
体験の記憶体験したことを全部忘れる体験したことは覚えているが、詳細を忘れる
日時場所体験の日時・場所が思い出せない日時・場所は思い出せる
記憶力新しく物事が覚えられない新しい物事の記憶は低下するだけ
古い物事は覚えているが徐々に分からなくなる古い物事は思い出せる
自覚忘れている自覚がない、言い訳する忘れている自覚あり

認知症特有の物忘れ意外にも次のような初期症状があることがあります。

認知症の初期症状は、軽度認知障害(MCI)・軽度認知症と言われていて、認知症になる前兆です。

軽度認知障害(MCI)の状態だと、早めの治療が出来て対策が打てます。

<若年性認知症の初期症状>

  • 物忘れが本人・家族が気づいている
  • 周りの人から物忘れが酷いと指摘がある
  • 過労な状態が続いている
  • ずっと十分に眠れていない
  • 抑うつ症状
  • など

若年性認知症の初期症状は、物忘れが酷いなどの指摘や自覚がないと、分かりづらいと言われています。

初期段階での診断は難しく、症状が進行してしまってから病院に行くことが多いです。

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認知症はアルツハイマーだけではない

認知症というと、アルツハイマーを思い浮かべると思いますが、認知症の原因はアルツハイマー以外にも多くあります。

「認知症」は病気ではなく、症状なので、元の原因になる病気はかなり多いのです。

さらに、認知症は原因が分かっていないことが多く、原因不明のものもあります。

<若年性認知症の原因>

  • アルツハイマー
  • 血管性認知症
  • 頭部外傷後遺症
  • 前頭側頭葉変性症
  • レビー小体型認知症
  • アルコール性認知症
  • など

若年性認知症は遺伝する?

若年性認知症は遺伝することが分かっています。

ですが、遺伝による「遺伝性認知症」は発症数は少なく、認知症全体でみると、約0.001%以下です。

認知症が関与していると言われる遺伝子は、約30程度とされています。

アルツハイマー型認知症は、「アポE1型・2型・3型・4型」という遺伝子が両親から受け継ぎ、特定のパターンの方に発症リスクが高いとされます。

アルツハイマーの原因とされる、アミロイドβ、タウたんぱくが脳内に蓄積されやすい体質になるのです。

ですが、認知症の発症は、遺伝的要素だけでなく、糖尿病・高血圧などの生活習慣病が関係していると言われています。

遺伝的要素よりも、生活習慣病の予防をした方が認知症の予防になると思われます。

そのため、認知症は遺伝するかもしれないですが、誰にでも起きると思って、生活習慣病にならないようにすることが大事です。

認知症はいつから予防したらいい?

若年性認知症・認知症は発症するまでに約10年~20年かかるとされています。

ですので、可能な限り早めに対策しておくと良いです。

ただ、一つの節目としては、40代が認知症のチェックポイントと言えます。

若年性認知症、認知症の発症しやすい50代、60代~の10年・20年前から、予兆をチェックしておくといいですね。

認知症は進行すると、脳神経の萎縮が認められます。

アルツハイマーは、アミロイドβ、タウたんぱくといった脳神経にシミが出来て、脳神経が萎縮していきます。

脳のどの部分が萎縮していくかにより、記憶障害、行動障害などが起きます。

ただ、脳のMRIなどの画像で、脳の萎縮がハッキリ分かるときには、かなり進行していることが多いです。

そのため、脳のMRIを定期的にとっておき、脳が異常に萎縮していないか定期にチェックする必要があります。

また、認知症はMRI画像だけでは判断せず、認知症のテストを行って診断します。認知症のテストとは、100から7を引いていく、関連のない3つの単語を復唱、覚えているか、などの診断テストです。

専門医師と対面で行われて、認知症の疑いがないかチェックしてくれます。

認知症の症状が出始めると、進行を止めるのが難しくなってくるため、早期発見・早期治療が重要です。

認知症を予防する方法は?

認知症の予防するには、次のことをチェックしておきたいです。

  • 認知症特有の物忘れがないか家族に確認
  • 脳のMRIを取る
  • 糖尿病・高血圧など生活習慣病を予防
  • 物忘れが気になる場合は、病院にて診断

認知症になる前に、軽度認知障害(MCI)・軽度認知症という症状になると言われています。

軽度認知障害・軽度認知症は、「認知症特有の物忘れ」をすることがあるため、気になった時は早めに病院に行くといいです。

最近は「物忘れ外来」といった診療科もあるため、認知症専門の医師の診断を受けていただきたいです。

年齢が若いと、ちょっと抵抗があるかもしれません。

ですが、早めに診断を受けておくと、認知症の芽を摘んだり早期治療ができます。ですので、出来るだけ早めの発見・治療をおすすすめしたいです。

まとめ

  • 認知症になる年齢は、統計上は18歳、若年性認知症は30-40代が多い
  • 18-64歳で発症する認知症は「若年性認知症」、65歳以上は「認知症」と分類される
  • 認知症の初期症状は、軽度認知障害(MCI)・軽度認知症の段階があり、気になる方は40代以降に診断を受ける

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