子供のインフルエンザの初期症状は?ぶり返す熱の対処法は
子供は、インフルエンザだけでなく風邪や他のの病気にすぐかかりやすいです。
熱を出しても、インフルエンザか単なる風邪か見分けずにいると病気が長引いたり、強いインフルエンザだと後遺症が出ることもあります。
最近は、新型インフルエンザとして強毒性のあるインフルエンザも流行する可能性があると言われています。
強毒性インフルエンザは、体の弱い子どもや高齢者の症状が重篤化しやすいと傾向にあります。そのため、インフルエンザの可能性があるかを冬場は気を付けたいです。
特に、子供がインフルエンザにかかったら、初期症状をしっかり見極めて、病院に行くなどの初期の対処が肝心です。初期対応がしっかりできていれば、高熱になっても医師の処方・判断があれば、最悪のケースは防ぐことが出来ます。
注意点としては、市販の風邪薬では強いインフルエンザは治りません。
市販の風邪薬は熱を下げたり、咳などを抑える成分が入っていてインフルエンザのウイルスをやっつける効果はないのです。
弱めのインフルエンザや、抗体がある方なら自然にインフルエンザを治すことができるかもしれませんが、どの種類のインフルエンザに感染しているかわからない状態では自然に治るか分からないのです。
危険なのはインフルエンザかも?と思って、風邪薬を飲ませて様子見をしていると、インフルエンザが悪化して脳症・肺炎などの他の疾患の発病も懸念されます。
大人でも風邪か、インフルエンザか初期症状では見分けが難しいので、インフルエンザの症状かも?と思ったら早めに外出を控えるなど初期段階の判断も大事だったりするんですね。
ここでは、子供のインフルエンザの初期症状、上がったり下がったりするぶり返す熱の対処方法などについてご紹介します。
子供のインフルエンザの初期症状は?
インフルエンザの初期症状は、急に高熱を出る症状が見分けるポイントです。
インフルエンザウイルスに感染すると、約1~7日間程度の潜伏期間を経て気づいたら高熱が出るといった初期症状がでます。
普通の風邪だと、くしゃみ・鼻水・咳が出たり体調の兆候がありますが、インフルエンザの場合、咳などの兆候がなく、急に高熱(38度程度)が出ます。
- 悪寒(おかん)・寒気を感じる→38度以上の急な高熱が出る
急に高熱が出る時は、体温を上げるために体の血管が収縮するため、一旦寒気・悪寒を感じます。
悪寒を感じたあと、24時間以内に急に体温が38度以上の高熱が出て、フラフラするなどの体調の変化が出てきます。
子供の場合、自分で症状をうまく伝えられないことがあるので、いつもと違う様子だったり、顔が赤かったりするなどしたらすぐ熱を測るようするとよいです。
38度以上の高熱が出ている時は、市販の解熱剤の薬を飲ませるのは危険なので注意したいです。熱が出ているのは、インフルエンザウイルスが生息・繁殖しづらい温度に体温を上げて体がウイルスと戦っている証拠です。
そのため、解熱剤で熱を下げるとウイルスがさらに元気になって病状が悪化することがあります。
また、ピリン系と言われる解熱剤は、アスピリンなどの薬用成分が腎臓・脳に負担をかけてしまいライ症候群と言った後遺症になることがあります。どうしても飲ませたい時は、アセトアミノフェンの解熱剤を利用します。
いずれにしろ解熱剤を子供に飲ませたい時は、医師の診断・薬剤師の方に相談して決めたほうがよいですね。
- 高熱が上がったり下がったり、ぶり返す
子供のインフルエンザの熱の特徴に、およそ1~5日間、熱が上がったり下がったりすることがあります。
下がった熱がまたぶり返すと慌ててしまうかと思いますが、インフルエンザの場合はよくあるケースなので、慌てずにまた熱が下がるのを待ちます。
もし、この時点で病院にかかっていないなら早めに病院で診てもらうことが大事です。熱が上がり・下がりを繰り返すので、症状が収まってもしばらくは寝て安静にするようにして頂きたいです。
熱の上昇ともに沢山の汗をかくので、水分補給をこまめにするようにします。子供は発熱が続くとすぐ脱水症状になりやすいので注意したいです。
おでこに熱を下げるシート・保冷剤なども余分に買っておくことをおすすめします。
- 頭痛+急な高熱
インフルエンザでは、高熱になるとひどい痛い頭痛がすることがあります。
インフルエンザの時は、頭痛薬を飲ませるのは、解熱剤と同じように飲ませるのは注意したいです。
頭痛はアスピリン系ではなく、アセトアミノフェンの頭痛薬を飲ませるとよいです。ただ、解熱作用があると熱が下がると同時にインフルエンザがさらに勢いを増します。頭痛で苦しむ姿を見るのはつらいですが、、自己判断で市販薬を飲ませないほうがよいですね。
急な高熱と一緒にヒドイ頭痛がするときは、インフルエンザかも?と疑ってみて早めに病院に行くようにしたいですね。
インフルエンザでぶり返す熱の対処法は?
インフルエンザでは、熱が下がったり上がったりを繰り返す事が多いです。
そのため、一旦治ったと思って、普通の生活をしようとするとまた高熱を出して倒れてしまうことがあります。インフルエンザにかかった時は、熱が下がっても1日は様子見をして、外出などを控えて布団で安静に寝ているようにするといいです。
熱の上下は、長くて5日間くらいかかることがあります。体が弱っていると、さらに長引くこともあります。
<子供のぶり返す熱で気を付けたいこと>
- 下がった熱で体が冷えないようにする
インフルエンザを早めに治すには、熱が下がった時に汗で体を冷やさないようにするのがポイントです。
熱が下がると、汗をかいたままのパジャマや下着が体から体温を奪い、ウイルスを元気にさせてしまいさらに悪化させることになります。
一度、熱が下がったらパジャマ・下着は着替えさせて、上半身だけでも蒸しタオルで拭いてあげて下さい。それだけでもかなり体がサッパリして眠りやすくなります。
- 布団から出ないように安静にさせる
子供の熱が下がって一旦元気になりかけると、布団でじっとしているのがガマンできなくなり遊び始める事が多いです。
インフルエンザはまた高熱が襲ってくる可能性があるので、半日~1日は熱が下がっても布団で安静にしておきたいです。
布団にいながら遊べるおもちゃ、絵本などで布団でジッとしているようにしてあげてください。
またしばらく寝ていると体力が落ちているので、足元がおぼつかないこともあり、走り回ることで転んだりケガをしないように見ておくことも大事です。
- こまめな水分補給をする
高熱が出ると大量の汗をかいていて、体内の水分を体の外に出していることになります。子供の体の水分量は約80%で、少し水分が不足すると脱水症状になります。
そのため、高熱が出ている時・下がった時にもこまめに水分補給をするとよいです。
子供が脱水症状になると、舌が乾く、皮膚がカサカサになる、手足が冷たくなるといった症状が出ます。
脱水症状になると、熱中症のように意識がもうろうとしたり、インフルエンザとは違う体調に異変が出てきて、場合によっては危険な状態になることもあります。
インフルエンザでも「子供の脱水症」にも注意してあげてくださいね。
子供のインフルエンザで市販薬を飲ませてもよい?
子供がインフルエンザにかかった時は、市販薬(解熱剤・鎮痛剤)を飲ませてはいけません。
というのも、解熱効果がある市販薬を飲ませると、子供の熱は下がります。
ですが、インフルエンザの原因になっている「ウイルス」は、体内に残ったままになります。
インフルエンザ・ウイルスは、体温が平熱以上の約39度~で活動が弱まるのです。
そのため、熱が下がると、インフルエンザ・ウイルスが活動が始まってしまい、再度、高熱になるのです。
さらに、市販薬で熱を下げようとすると、体温が下がりウイルスが活動をして・・という悪循環になるのです。
インフルエンザにかかる=急な高熱になる症状が出ているなら、早めに病院で医師の診断・治療をしてもらってください。
すぐに病院に行けないと言ったときには「かかりつけ医」に電話などで相談してくださいね。
ちなみに、子供にあう鎮痛剤は、ドラッグストアで売っている効果が高い「アスピリン」「イブプロフェン」系の薬は副作用の危険性があるので注意です。
子供に使える鎮痛剤は、「アセトアミノフェン」が有効成分になっているものだけです。
どちらにしても、市販薬を子供に飲ませる時は、注意してくださいね。
子供のインフルエンザが治るまでの流れ
子供のインフルエンザは治るまで次のような流れになります。
- インフルエンザ・ウイルスに感染し1日~7日程度の潜伏期間がある
- 37度以上の急な高熱が出る
- 高熱が続く・熱が上がったり・下がったりを繰り返す(1~5日間)
インフルエンザの強さや体調によりこの期間が短かったり長かったりします。 - 熱が平熱まで下がって安定する
- 頭痛・食欲などが戻ってくる
- インフルエンザから回復
インフルエンザが治り回復しても、外出は1日程度しないで、体力を戻すことに専念したいところです。
最近のインフルエンザは新型インフルエンザ、強毒型インフルエンザといった強力な種類も増えています。インフルエンザといってあなどらずに危険な病気という意識をもって子供の看病をしてあげて頂きたいです。
まとめ
- 子供のインフルエンザの初期症状は、前兆がなく急な高熱(38度以上)がポイント
- 熱が上がったり下がったりしても体を冷やさないようケアするのが早く治すコツ
- インフルエンザは治っても1日は家で静養して外出は控えた方がよい