足がだるい・痛くて眠れないのは病気?疲れだけでない原因と対策とは
足がだるい、痛くて眠れない日が続くと眠不足でつらいですよね?
足のだるさや重い感じがして、夜に眠れない、途中で起きてしまうことがあります。
このような足の違和感は、足の疲労であれば数日で治ることが多いです。
1日中ずっと立って仕事をしていると、足の浮腫み(むくみ)で慢性的に足がだるい・重い方もいます。
ですが、数週間に渡って、足のだるさ・ムズムズする違和感があり眠れないほどだと、病気などの可能性があります。
ずっと眠れなくて、寝不足、不眠症になりかけているなら、一過性の疲労ではない可能性が高いです。
最近、足のだるさ、違和感が原因で眠れなくなり、不眠症・抑うつ症になる方が増えています。
そこで、ずっと続く足のだるさ・痛み・重い違和感で眠れない原因と対策をご紹介いたします。
足がだるい・痛くて眠れないのは病気?
足がだるい・痛くて眠れない場合、足のふくらはぎ・太ももにミミズ腫れ・蜘蛛の巣状の紫色の血管が浮き出ているかチェックしてください。
足に紫色の血管が浮き出ているかどうかで、原因が毛流の流れが悪いことによるものか、それ以外の原因が変わってきます。
<ミミズ腫れ・クモの巣状の血管が浮き出ている場合>
足の血管の静脈が上手く働いていないと、ミミズ腫れ・クモの巣状の血管が浮き出てきます。
場合によっては、太もも・ふくらはぎにデコボコした血管が出てくるようになります。
足の静脈は、動脈から流れた酸素・栄養を含んだ血液を足の細胞に届けた後、老廃物を回収してくる血管です。
下から上に血液が流れるため重力の関係もあり、足の静脈では老廃物を足から内臓の方に持ち上げることができなくなることがあるんですね。
足の静脈が正常に働かなくなる病気を「下肢静脈瘤」といいます。
静脈の血管には血液が逆流をしないよう「静脈弁」がついており、弁の働きが悪くなることで、血液が途中で流れづらくなるのです。
血液が流れづらくなると、血管のポンプが低下して血液の水分が血管の外に漏れ出し、むくみ(浮腫)がでるようになります。
また、静脈も血流が停滞することで足の肌の上に見えるようになり、やがて太くなり、デコボコとした血管が浮き出てきます。
静脈瘤がひどくなると、足をつる、痛み、熱いといった症状が生じます。足が熱くなるのは、足に血流が多く停滞し血行が悪くなり、血液の熱で他の部分より足だけが熱く感じるようになるためです。
下肢静脈瘤は、早めに対処しないと、足にあとが残ったりしますので、注意して頂きたいです。
- 足にミミズ腫れ・クモの巣状の血管が浮き出る
- 足がだるい、重い
- 足が痛い(ジンジンする鈍い痛み)
- 血管がデコボコ浮き出る
- 足の裏・ふくらはぎがつる、こむら返り(運動・睡眠時)
- 足だけ熱い
- 足がむくむ、筋肉が付いたように太くなる
- 皮膚炎・湿疹が出来る
- かゆみがある
足に静脈瘤ができやすい静脈は、3つあります。この3つの静脈に下肢静脈瘤ができやすいです。
- 大伏在静脈(だい・ふくざい・じょうみゃく)
足の付根から、ふくらはぎの内側~足首の内側(体の中央側)までの皮膚の表面近くを通る静脈。 - 小伏在静脈(しょう・ふくざい・じょうみゃく)
膝の裏側から、ふくらはぎの後ろ側~足首の外側(体の外側)までの皮膚から比較的深い部分を通る静脈。 - 穿通枝(せんつうし)
大伏在静脈と小伏在静脈の間をつないで流れる、細かく細い静脈(毛細血管)。
そのため、下肢静脈瘤のできやすい場所は、足の3つの静脈が通っている場所になります。
- 太ももからふくらはぎの内側
- ふくらはぎの周辺
- ヒザの裏
- 足の付根、太ももの裏側
下肢静脈瘤の症状は、急に出ることはなく、徐々に出ることが多いです。そのため、急な運動のしすぎでは発症しません。「いつもあること」と思いがちなので注意です。
足がだるい・痛くて眠れない他の原因は?
足にミミズ腫れ・クモの巣状の血管が浮き出ておらず、数週間以上足のだるさ・重さで眠れない場合は「むずむず足症候群(レストレス・レッグス:RLS)」が疑われます。
むずむず足症候群は、足がだるい・重い・痛い・虫がはうような感じで、ジッとしていられなくなる症候群です。
むずむず足症候群は、体を動かしていない時に足のだるさなどの違和感を感じ、夜にかけて発症しやすい特徴があります。
運動をしたりマッサージなどをして、足を動かしていると足のだるさ、違和感はなくなり、昼間は問題ないことが多いです。
そのため、夜の寝る前や寝ている最中に、足のだるさ・痛みなどの違和感で目が覚めてしまい眠れなくなります。
足がだるいと感じているだけなので、放置しやすく眠れない日々を過ごすうちに、体調不良・不眠・抑うつ症状になることがあります。
また、足のだるさ・痛みがあると整形外科に行くことが多いですが、整形外科ではレントゲン・CTなどをとっても原因が分からず様子見になることが多い疾患です。
むずむず足症候群の症状は個人差があり、様々な足の不快感・症状をうったえる方が多いです。
- 足がムズムズする
- だるい
- 痛い
- 虫がはうような感じ
- しびれる
- くすぐったい
- 足を放り投げたい感じ
- 足が腐っていく気がする
- むくむ
- ほてる、熱い
- 自分の脚出ない感じがする
このようにむずむず足症候群は、個人差があり表現が難しいため、上手く伝わらないことが多いです。そのため、病気として認知されず放置されやすいのです。
むずむず足症候群の原因は、ハッキリしておらず、次の原因が考えられています。
<むずむず足症候群の原因>
- 鉄分不足
鉄分が不足すると、脳の感覚神経をコントロールしているドーパミンが不足します。
ドーパミンが不足すると、交感神経が活発になり末梢神経の神経が興奮状態になり、むずむず足症候群と言われています。
鉄分不足は、10代~20代女性に多く、むずむず足症候群になる若い女性が多いです。
鉄分は食事やサプリメントで補給する方法で、鉄不足が解消され、むずむず足症候群が解消に向かうことが多いです。
鉄分不足かどうかは、血液検査で鉄分(フェリチン値)を検査することで分かります。
- A11神経細胞のドーパミンの影響
脳のA11神経細胞は、手足の感覚を感じ取る神経があります。
A11神経細胞にドーパミンが減少すると、通常感じない末梢神経の感覚を感じるようになります。
手足の痛み、かゆみ、刺激に敏感になるのです。
A11神経細胞にドーパミンが不足することで、脚のだるさ・痛みなどの違和感を感じるようになります。
夜になると自律神経が、交感神経から副交感神経が優位になっていきますが、このときドーパミン不足になると、A11神経細胞は交感神経が優位になったままになります。
そのため、夜間の寝る時間帯に、脚の不快感を感じるようになります。
むずむず足症候群と診断された場合、ドーパミン製剤を処方され飲むと、むずむず足症候群が改善方向になることが多いです。
足がだるい・痛くて眠れないのは何科に行けばいい?
足がだるい・痛くて眠れない時は、症状に応じた病院の診療科に行く必要があります。
- 太もも・ふくらはぎなどに、ミミズ腫れ・クモの巣状に紫色の血管が見える時→血管外来、整形外科
- 足にむくみ・はれ・かゆみ・皮膚の異常→皮膚科・血管外来・整形外科
- 足に血管が見えないが、だるさ・重さ・痛みを感じる→睡眠外来
気をつけたいのは、足がだるい・重いので、整骨院・マッサージなどに行く場合です。
整骨院などでは、レントゲン・CT・血液検査などの設備がないため、正確な診断ができず、症状を放置してしまう点です。
できるだけ下肢静脈瘤は、専門の血管外来を受診すると、スムーズです。足に血管の後が色素沈着することもあるので、専門外来での治療をすることで、お肌の状態もケアしてくれます。
また、むずむず足症候群の場合は、睡眠外来を受診するとよいです。
むずむず足症候群で、整形外科に行くと、原因不明で様子見になったり、病院内でたらい回しになってしまうこともあります。
そのため、病院で診察を受ける時は、どこの病院・診療科に行くか見極めて頂きたいです。
また、病院に行くときは、むずむず足症候群の場合、違和感の表現が難しいため、診察時に担当医師に症状を上手く伝えられないで、先生とのコミュニケーションがスムーズに行かない時があります。
ですので、いつから、どのような症状が起きているのか、どういった病気・トラブルを解消してもらいたいのか、メモなどに書いて担当医師に相談するとよいです。
まとめ
- 足がだるい、痛くて眠れない時は、下肢静脈瘤・むずむず足症候群などの疑いがある
- 下肢静脈瘤・むずむず足症候群は原因が違うため、対策・治療も変わる
- むずむず足症候群は、睡眠外来に行かないと原因不明でたらい回しになることがあるので注意
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