認知症のアルツハイマー型以外の原因は?レビー小体型と血管性の違い

アルツハイマー以外の認知症
認知症は、日本国民の10人に1人がかかる病気として注目されています。

日本の平均寿命は、2014年には男性80.5歳、女性86.3歳になり、長寿が認知症のリスクを高めているとされます。

認知症で多いアルツハイマー型は、著名人も発病する病気として知られていますよね。

認知症はアルツハイマー型が最も多いとされますが、アルツハイマー型以外の認知症も増えています。

長生きする上で認知症にならないようにするのは大事ですよね。

認知症にならないためには、アルツハイマーだけでなく、他の認知症についても予防してならないようにしたいです。

そこで、アルツハイマー以外の認知症の割合・症状・予防方法についてご紹介します。

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認知症はアルツハイマー型以外の原因は?

認知症のアルツハイマー以外の原因は次のとおりです。

<アルツハイマー以外の認知症>

  • レビー小体型認知症
  • 前頭側頭葉変性症(ピック病等)
  • 血管性認知症
  • 頭部外傷型認知症
  • アルコール性認知症
  • その他

認知症のアルツハイマー、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症は「脳変性疾患」と言います。

脳変性疾患とは、脳の神経細胞が何かしらの原因で壊れて、大脳が縮んでいく病気です。

脳変性は、ゆっくりと10年~20年かけて進行していきます。

60代に認知症を発症するなら、40代~50代から脳変性が起きて、脳の神経が壊れていきます。

そのため、認知症の予防は、出来るだけ早い時期にすることが大事です。

脳変性以外の認知症は、脳卒中の後遺症でなる「血管性認知症」、ケガなどで脳を損傷することで発症する「頭部外傷型認知症」、アルコールの飲み過ぎで発症する「アルコール性認知症」などがあります。

その他の原因の認知症は、原因が分かっていないことが多いです。

認知症は、初期症状を見落とさないことや、軽度認知障害(MCI)のテストなどで、早期発見して、早めに対処・予防・遅らせることが大事です。

認知症 レビー小体型の初期症状は?

認知症のレビー小体型は、脳の神経細胞に「レビー小体」というシミが出来て、大脳が萎縮します。

レビー小体型の認知症は、パーキンソン症状という「手足のこわばり」が出ます。

ただ、パーキンソン症状は認知症の発症前に出るとは限らず、レビー小体型の認知症の初期診断をするのは難しいとされています。

<レビー小体型認知症の初期症状>

  • 手足のこわばり(パーキンソン症状)

    パーキンソン病に見られる、手・足などが曲がりにくく、こわばる症状が出てきます。

    運動不足で手足が動きづらい、と思いがちですが、徐々に手足の動きが固くなっていきます。

    パーキンソン症状が見られるようなら、早めに病院での診断をして頂きたいです。

  • 起きていない人・モノが具体的に見えてしまう(幻視)

    レビー小体型の認知症の方の約80%に幻視の症状が出るとされます。

    レビー小体型の幻視の特徴は、「なんとなく見た」というより「具体的に見た」と話すことです。

    ~さんが廊下を歩いていた、猫がソファの上にいた、など本当にあるかのように幻を見ると言います。

  • 1日で気分の落ち込み・上昇が激しい

    1日の中で、気分の変化が激しくなります。

    朝に元気がなかったのに、お昼ごろには落ち込んでいるような日が多くなります。

    幻視が伴うと、人に当たりがキツくなったり、キレやすい、攻撃的になることが多くなります。

    いつもは温厚な性格の方が、急に怒りっぽくなる、キレやすくなった場合は注意です。

  • 睡眠中に騒ぐ

    睡眠中に大きな声を出したり、動き回るなどの「レム睡眠行動障害」が出ることがあります。

    レム睡眠行動障害は、睡眠中に脳が活動している時(レム睡眠)に起きます。本人は睡眠中で覚えていないことが多いです。

    レム睡眠行動障害が起きる原因は、分かっていませんが、その後、パーキンソン症状、レビー小体型認知症になりやすいともされています。

    睡眠中に通常ではない行動を起こす時は、病院にて診断を受けて頂きたいです。

  • 自律神経失調

    発汗、いらだち、不眠、便秘など自律神経失調の症状が出ることがあります。

    自律神経失調だけでは、体調が悪いと思いがちですので、他の症状と合わせてみる必要があります。

レビー小体型の認知症は、パーキンソン症状が出ないと、発症が分かりづらい認知症です。

前頭側頭葉変性症の初期症状は?

前頭側頭葉変性症の認知症は、脳の前頭葉、側頭葉などが萎縮していく認知症です。

前頭側頭葉変性症は、アルツハイマー型と症状が似ており、正確な診断をするのに時間がかかることがあります。

<前頭側頭葉変性症の初期症状>

  • 急に性格が変わる、周りの人に迷惑をかける

    前頭側頭葉変性症の方の特徴として、急に性格が変わり、自分のしたいことを優先で周囲の人のことを考えずに行動するようになることがあります。

    これまで、キチッとルールを守っていた方が、急に適当になってルール違反などをするようになります。

    急に自分がしたいことをマイペースでやりだすことがあります。

  • 同じことを繰り返す

    何度も同じ行動を繰り返す「常同行動」をすることがあります。

    止めるように言っても、何度も同じ行動をするようになり、トラブルになることがあります。

  • 最近の記憶が分からなくなる

    最近起きた時間や日付などが分からなくなる「見識障害」があります。

    見識障害により、最近の行動した日時・場所が分からなくなります。

    昔のことは覚えていても、今日・昨日の最近の出来事が自体が思い出せない、分からなくなります。

    見識障害は、やった事自体を忘れてしまいます。出来事があったことは覚えていて、詳細が思い出せない「物忘れ」とは違います。

    アルツハイマー型にも、見識障害が起きることがあり、気になった時は早めに病院で診断を受けて頂きたいです。

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アルツハイマー型以外で多いのは血管性認知症

アルツハイマー型以外で多い認知症のタイプは、「血管性認知症」です。

血管性認知症は、脳卒中によるの脳血管で起きる疾患の後遺症から発症する認知症です。

「脳卒中」とは、脳の血管が血栓で詰まる脳梗塞、脳の血管が破れる脳内出血、クモ膜下出血など脳の血管で起きる疾患のことです。

脳卒中が起きると約10%の方が認知症になり、2回以上脳卒中が起きると約30%の方が認知症になると言われています。

ですので、脳卒中をいかに起こさないか、起きてしまった場合はいかに再発しないかが、認知症の予防になります。

脳梗塞などの脳血管の疾患になると、後遺症で手や足のマヒが残ることがあります。

手足のマヒは、感覚機能が落ちてしまい、脳への刺激が減ってしまうことで、脳の活性化が低下することが認知症に繋がる一因になっていると思われます。

アルツハイマー以外の認知症も含め認知症の予防は、脳卒中にならないようにすることが重要です。

血管性認知症を予防することは、血圧を下げる・糖尿病などの生活習慣病の予防をすることになるので、認知症の発症リスクをかなり抑えることができるます。

まとめ

  • アルツハイマー以外の認知症は、レビー小体型・前頭側頭葉変性症・血管性認知症などがある
  • レビー小体型・前頭側頭葉変性症の認知症は、初期症状が分かりづらい
  • 脳卒中の予防・再発防止は、認知症の予防になるので高血圧・糖尿病などにならないようにする

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