低血圧と貧血の違いは?放置すると危険!チェックと改善方法とは
低血圧と貧血は症状が似ていますが、どう違うのでしょうか?
低血圧、貧血とも若い女性に多く、症状がヒドイと生活に支障が出たりします。
症状も、フラフラするめまい、疲労、立ちくらみなどの症状が似ています。
ですが、低血圧、貧血もそのまま放置すると、将来危険な状態になる可能性があるので注意が必要です。
加齢により、低血圧は症状が悪化すると、動脈硬化などの病気が発症することがあります。貧血は、赤血球が減っている原因により治療が必要なことがあります。
女性の場合、低血圧と貧血の両方になっていることもありますので注意が必要です。
そこで低血圧、貧血の違いと原因を調べて、場合によっては病院で検査をしてもらったほうが良いのです。
そこで、低血圧と貧血の違いをチェックする方法と
低血圧と貧血の違いは?
低血圧と貧血の違いは、血液を送る力(血圧)が低いのと、血液の中にある酸素を運ぶ赤血球・ヘモグロビンの量が少ないことの違いがあります。
低血圧と貧血は、症状こそ似ているもの全く違うものです。
低血圧、貧血もどちらも放置しておくと、危険な場合がありますので、注意が必要です。
<低血圧と貧血の違いとは?>
- 低血圧:血液を送る心臓のポンプ力が弱い(血圧が低い)
心臓から血管を通して血液が体中を流れています。
血液は1分ほどかけて、体中に酸素・栄養を含んだ血液を体中を巡って戻ってきます。
体中の血管に血液を流すには、ある程度の血液を流す力が必要です。この心臓から血液を流す力を「血圧」と言っています。
低血圧は、心臓から血液を送り出す力が弱いことを意味します。
そのため血圧が低いと、血液の流れが悪くなり、脳に酸素がいかなくなると、フラつき、めまいが起きます。
血圧は、1日のうちで変化して、緊張したり運動・食事をすると高くなります。体が栄養を必要とするため、血圧が上がるのです。
逆に寝ている時は、栄養を必要としないため、血圧は下がります。
- 貧血:血液に含まれる酸素を運ぶ「赤血球」の量が少ない
貧血は、体中を巡っている血液の中に「赤血球」が少なくなることで発症します。
赤血球にはヘモグロビンという酸素を運ぶタンパク質があり、色は赤色で血液の色として現れます。
貧血はいくつか原因があります。血液そのものが減る、赤血球だけが減るといった原因があります。
血液そのものが減るのは、若い女性に多くあり、女性の貧血の多くは、血液不足によるものがあります。
また、内臓から出血することで、貧血になることがあります。内臓からの出血による貧血は、血便・血尿などで分かることもありますが、自覚できない時もあります。
突然、貧血の症状である、疲労感・倦怠感・めまいなどが、しばらく続くようなら、早めに病院で検査する必要があります。
また、赤血球が減るのは、貧血に関する病気が関係していることがあります。赤血球が壊れる「溶血性貧血」、赤血球を作る骨髄に異常がある「再生不良性貧血」、赤血球が生成する途中に以上がある「巨赤芽球性貧血」などがあります。
これらの貧血は、血液の精密検査(赤血球数(RBC)・ヘマトクリット・赤血球恒数)などでチェックする必要があります。
女性が低血圧になりやすいのは、女性ホルモンが血管を拡張する働きがあるためと言われています。
そのため、女性ホルモンが多い~20代はよいですが、40代~になると、女性ホルモンが減って血管が拡張しなくなります。
すると、急に低血圧だったのが、急に高血圧になることがあります。
若い時と同じような生活習慣をしていると、高血圧から動脈硬化などの血管の疾患になるリスクが高まります。
血圧が低いのは大丈夫!と思っていると、年をとると危険な場合があります。
低血圧だからといって、安心しないよう注意が必要です。
低血圧と貧血をチェック・見分けるには?
低血圧と貧血をチェック・見分けるには、次の方法が有効です。
<低血圧と貧血のチェック方法・見分け方>
- まぶたの裏が白い→貧血
貧血になると、血液(赤血球)が全身に回らなくなります。
そうすると、体中の端の方に血液が行かなくなり、血液の色=赤色が薄くなっていきます。
貧血のチェックで、わかりやすい箇所が「まぶたの裏」です。
まぶたの裏は、毛細血管が数多く通っており、健康な状態だと赤色の血管がよく見えます。
貧血になると赤血球が少なくなり、赤色がなくなるため、白色っぽくなります。低血圧では、赤血球の量は減っていないので、まぶたの裏の色は白っぽくなりません。
具合が悪くなったら、まぶたの裏が白っぽくなっていないか、チェックしてみてください。
- 指のツメが薄い・デコボコになる→貧血
貧血状態が続くと、爪を作るための栄養が不足し、ツメが変形することがあります。
指のツメが薄くなって白っぽくなったり、ツメがデコボコ、反り返るような「さじ状ツメ」になります。
ツメは根本から作られ伸びていくので、変形したツメの長さが長いほど、貧血の状態が続いていることが言えます。
ツメが薄く弱いと、ちょっとしたことで割れたり、ヒビがはいることもあります。
体の変化を見逃さないようにして頂きたいです。
- 顔が黄色がかってくる(黄疸・おうだん)→貧血(すぐ病院へ)
血液が不足すると、顔色が黄色っぽくなります。黄疸ともいいます。
具合が悪いと顔色が青白い、白くなることがありますが、貧血の場合は、黄色っぽくなります。
赤血球は作られて約120日程度で、寿命を迎えます。すると、赤血球はビリルビンという物質に変わります。
ビリルビンは、通常、肝臓で処理されて、便・尿などと一緒に排出されます。
このとき、肝臓にトラブルがあると、ビリルビンが処理されず、血液中に混じってきます。
ビリルビンは黄色っぽい色をしており、顔・皮膚などが黄色がかかってきます。
皮膚や顔に黄疸が出ているようなら、原因を調べて治療するためにも、早めに病院に行って頂きたいです。
ハッキリと症状から判断できるのは、貧血です。
低血圧は、ハッキリ症状が出ないため、症状がヒドイようなら病院で診察してもらうとよいです。
低血圧と貧血の検査値の違いとは?
低血圧と貧血の違いは、病院の検査でハッキリと診断ができます。
- 低血圧:上の血圧が、100mmHg以下
- 貧血:赤血球数(RBC)が、350万個/μl(マイクロ・リットル)以下
貧血の場合は、貧血の原因を調べることで治療ができます。
ですが、低血圧は、病気とはあまり認められないケースが多いようです。
低血圧は、自立神経失調症・抑うつ症・メニエール病といった診断もされることがあります。
そのため、低血圧の治療をしたい場合は、低血圧についての理解がある医師に相談することが大事です。
<低血圧で治療したい病院とは?>
- ヘッドアップティルト試験(起立試験)がある
ヘッドアップティルト試験(起立試験)とは、寝ている状態と立っている状態の両方の血圧を測る試験のことです。
ヘッドアップティルト試験に使われる装置は、ベッドが可動式になっていて、水平から立ち上がる状態に動き、血圧の変化を調べます。
低血圧は、通常の健康診断のように座って腕の血圧を測っただけでは、詳しい状況が分かりません。
水平に寝ている血圧と立っている状態の血圧の差が、あまりないと「起立性低血圧」の可能性が疑われます。
「朝起きれない」というのは、低血圧の症状ですが、眠くて起きられないのか、血圧が低くて起きられないのか診断ができます。
- 下の血圧が測れる血圧計がある
低血圧の方は、上の血圧だけでなく、下の血圧が非常に低くなることがあります。
すると、一般の血圧計では、下の血圧が正常に測れないことがあります。
通常は、医師が血圧が水銀柱を使った血圧計で血圧を見ながら、聴診器で血管音(コロトコフ音)を聞いて診断します。
ですが、最近は医師自身が血圧を測らないで、事前に血圧計測器で測る病院が増えています。
医師がちゃんとコロトコフ音を聞いて診断してもらえればよいですが、必ずしも診断してもらえないこともあります。
そこで、下の血圧も自動で計測できる血圧計が病院にあると理想的です。
コロトコフ音をKSGというコロトコフ音図にして下の血圧の状況もハッキリ分かる血圧計があります。
できたら低血圧の理解がある病院で診断いただけるとよいかと思います。
低血圧と貧血は違うものですが、同時に両方になることがあります。
低血圧、貧血とも、血液が体中に巡らないので、肌や髪、ツメなどがボロボロになるなど、健康的でありません。
また低血圧、貧血に加えて、冷え性になる方も多いです。
冷え性は、貧血と相関関係があると言われているため、貧血・冷え性は、血液を作る栄養素を多く取るなどの対策をして頂きたいです。
まとめ
- 低血圧と貧血の違いは、症状は似ているが原因は全く違うもの
- 低血圧・貧血とも、健康診断・病院などで検査して定期的にチェックする
- 低血圧は放っておくと、年をとるに連れ高血圧になっていくので注意する
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タグ:低血圧