乳歯の生え方・生え始めの時期・生える本数は?虫歯になっても平気?
乳歯は、永久歯に生え変わるからと言って虫歯になっても大丈夫と思っていませんか?
赤ちゃんがお腹にいる時(妊娠7週目くらい)からすでに歯の原形は作られていて、乳歯は生後6ヶ月ごろから生えてきます。
そして、乳歯が生えそろってから10年くらいかけて大人の歯・永久歯に生え変わっていきます。
乳歯は永久歯になるための基礎になる歯です。乳歯が虫歯になったり、歯の歪みなどがあれば、早めに歯科医院で処置の計画を立てたほうがよいです。
乳歯が虫歯になると、虫歯が永久歯の部分を侵食して、永久歯がキレイに生えてこなくなることがあります。
そのため、乳歯の時期でもしっかりと歯の健康を保つことが大切です。
ここでは、乳歯の生えてくる時期・本数、虫歯になった時の対処などについてご紹介します。
乳歯の生え方・生え始めの時期は?
乳歯の元になる「歯胚」は妊娠7週間くらいから出来始め、妊娠6ヶ月には生える準備が整います。
大人の歯・永久歯も、妊娠5ヶ月くらいから元になる歯の準備が始まっています。
そして、生後7ヶ月~9ヶ月くらいから乳歯が生え始めます。乳歯が生え始める時期、生える歯の順番は、子供によって異なります。
歯が生えてこないと、体の発育が遅いなどと思われがちですが、体の発育と歯が生える時期は関係ありません。歯の生え方は子供によって個人差があるので、慌てないで見守ることが大切です。
遅くても1歳前後で乳歯が生え始めるので、心配は不要です。ただ、1歳6ヶ月を過ぎても乳歯が生え始めない時は、1歳半検診などで医師に相談してください。
生える順番もまちまちで個人差があり、乳歯が生え終わる頃までには、歯並びよく生えてきます。
稀に2本の歯がくっついた状態の歯(癒合歯・ゆごうし)が生えてくることがありますので、気になる歯があれば歯の状態を診てもらうようにして頂きたいです。
<乳歯が生える時期の目安> ±1ヶ月~4ヶ月のズレもあります
・男の子の場合
男の子 | 上の歯 | 下の歯 |
---|---|---|
乳中切歯 | 10ヶ月 | 8ヶ月 |
乳側切歯 | 11ヶ月 | 1歳 |
乳犬歯 | 1歳6ヶ月 | 1歳7ヶ月 |
第一乳臼歯 | 1歳4ヶ月 | 1歳5ヶ月 |
第二乳臼歯 | 2歳5ヶ月 | 2歳3ヶ月 |
・女の子の場合
女の子 | 上の歯 | 下の歯 |
---|---|---|
乳中切歯 | 10ヶ月 | 9ヶ月 |
乳側切歯 | 11ヶ月 | 1歳 |
乳犬歯 | 1歳6ヶ月 | 1歳7ヶ月 |
第一乳臼歯 | 1歳4ヶ月 | 1歳5ヶ月 |
第二乳臼歯 | 2歳6ヶ月 | 2歳3ヶ月 |
乳歯が生える意味って何?
乳歯が生える意味は、子供のあごが小さいため、成長とともに歯の大きさを変える必要があるためです。
いきなり永久歯が生えてしまうと、顔やあごが成長すると歯のサイズが合わなくなってしまうので、生え変わると言われています。
小さい時から食べ物を良くかんで食べることで、胃腸に負担を減らして体への吸収がよくなり成長しやすくなります。
また、乳歯の奥には、永久歯が準備をしています。永久歯が生えてくるときは、乳歯をガイドにして噛み合わせが良くなり、歯並びが良くなるようになります。
良い噛み合わせは、脳へ刺激が伝わり発音がキレイになることや、あごの骨の発達に繋がります。
乳歯が虫歯になると、その奥にある永久歯への影響があり、曲がって生えてきたり、
乳歯は永久歯と比べて構成密度が低く、虫歯になると、進行が早いです。お子さんの歯の健康チェックは欠かさないようにして頂きたいです。
乳歯が生える本数は?
乳歯は全部で上が10本、下が10本で合計20本です。3歳くらいまでには、20本の乳歯が全て揃います。
- 生後7-9ヶ月
乳歯は、下の前歯2本から最初に生え始める子供が多いです。
個人差があるので、上の前歯から生える子供もいます。歯が生えるのが遅い子供は、1歳くらいです。心配しないでジックリ待つことも大切です。
1歳半を過ぎても歯が生えてこない時は、医師に相談するとよいです。 - 1歳前後
1歳になると前歯上下の4本の歯が揃います。
前歯4本が揃った後は、その横にある乳側切歯が下から生えることが多いです。(1歳6ヶ月くらいまで) - 1歳3~4ヶ月前後
1歳3ヶ月~4ヶ月ごろに、奥歯の手前側の歯(第一乳臼歯)が生えてきます。
奥歯が生えてくると、食べ物をかんで食べられるようになってきます。
第一乳臼歯は、かみ合わせ部分が小さいので、まだしっかりと噛むことができません。 - 1歳6ヶ月
1歳6ヶ月を過ぎた頃から、上下8本の前歯と奥歯の間に、犬歯が生えて、2歳頃には16本になります。
犬歯が生えると、食べ物を噛み切ることが出来ます。お肉などの食べ物もかんで食べることを覚えていきます。
- 2歳6ヶ月前後
一番奥歯の第二乳臼歯が生えてきます。これで乳歯全ての上下で20本が揃うことになります。
第二乳臼歯は噛み合わせがシッカリできるので、食べ物を咀嚼することが出来ます。
第二乳臼歯は、虫歯になりやすいので注意が必要です。
乳歯が虫歯になったら早めの対処を
乳歯が虫歯になると、歯に穴があき、永久歯に影響が出てきます。
特に、奥歯の第二乳臼歯は、歯ブラシが届きづらいので、虫歯になりやすいです。
乳歯が虫歯で解けてしまうと、永久歯がキレイに生え揃わなくなることもあります。永久歯が揃わないと、噛み合わせが悪くなり、食べ物をしっかり食べられなくなることがあります。
また、永久歯の歯並びも悪くなり、前歯にスキマができると上手く発音ができなくなったりする影響があります。発音が上手くないと聞き取りも上手くできなくなります。
乳歯は永久歯がキレイに生えてこないだけでなく、いろいろな面に影響が出てきますので、乳歯の虫歯には注意してあげて下さい。
まとめ
- 乳歯が、生えてくる時期・順番は、子供によって個人差がある
- 1歳半までに乳歯が生えてこないようなら、医師に相談を
- 乳歯が虫歯になり、永久歯に影響が出てくると、日本語の発音や聞き取りにも影響があるので注意