子供のインフルエンザ予防接種をする間隔・時期・2回する理由は?
毎年冬になると、インフルエンザの予防接種を受ける時期で病院が混雑して大変ですよね。
あまりに混んでいると、インフルエンザの予防接種(ワクチン)は毎年打ったほうがいいの?と思ってしまいますよね。
また、予防接種を受けたからといって、絶対にインフルエンザ予防になるの?といった疑問も湧いてきますよね。
厚労省により、毎年、インフルエンザ・ワクチンの予防接種は13歳未満の子供については、接種の回数、間隔、分量などが決められています。
2015年冬のインフルエンザワクチンは、2014年は3種類のワクチンに1種類のワクチンが追加になって「4価ワクチン」の接種になっています。
そのため、2015年のインフルエンザ予防接種では、料金が500円程度値上がりしています。
最近のインフルエンザは、季節型インフルエンザのB型(山形系・ビクトリア系)が含まれることにより、2015年からはワクチンを強化しています。
予防接種の打ち方は、2014年までと一緒です。6ヶ月~13歳未満の子供の場合は、間隔をあけて2回接種を受ける必要があります。
13歳未満の子供のインフルエンザ予防接種の場合は、1回のワクチン接種で3週間~5ヶ月程度の効果があると言われています。
インフルエンザ抗体を体にしっかり作り定着させるには、3歳から13歳未満の子供の場合は、1回0.5ml×2回、6ヶ月未満~3歳未満の場合は、0.25ml×2回を1シーズンでワクチン接種をする必要があります。
インフルエンザの予防接種は、インフルエンザにかかると重病化しやすい子供・高齢者に優先的に接種を受けるように国(厚労省)から指導があります。
そこでここでは、子供のインフルエンザの予防接種を打つ最適な時期・間隔などについてご紹介します。
子供のインフルエンザの予防接種の最適な時期・間隔は?
子供のインフルエンザ・ワクチンの予防接種をする最適な時期は、1回目は11月中旬、2回目は12月中旬くらいまでに接種していることが望ましいです。
というのも、毎年インフルエンザが流行するのは12月~3月で、1月~2月位がインフルエンザ患者数がピークになりやすい傾向にあります。
インフルエンザワクチンが体に効果が出てくるまでには、約2週間かかります。
13歳以下の子供の場合は、2回インフルエンザワクチンを打つ必要があり、1回目と2回めは3~4週間の間隔をあけて接種します。
ワクチン接種をしてから約2週間くらいで体に免疫が出来始め、1回目のワクチン効果がピークになるのが3~4週間後くらいです。そこで、2回目のワクチンを打つと、効果が5ヶ月程度持つようになります。
2015年からは3価→4価ワクチン(4種類のインフルエンザワクチン)になったので、1回のワクチン料金が500円程度値上がりしています。ワクチンは保険がきかず、全額自己負担です。
ワクチンの料金はお住まいの市町村・自治体・医院などで補助制度があり、受ける病院で予防接種の料金に差がありますので、事前に確認したほうがいいです。(1回 3500円~4200円くらい)
ただ、冬の時期は、ワクチン接種で病院が混んでいることもあり、風邪・ノロウイルスなどのウイルスに感染する危険性もあるため、長時間病院で待つよりも、料金が少し高くても早く終わるほうがよいこともあります。
病院に行くときは、念のためマスクを付けて、子供だけでなく、大人もウイルスをもらってこないように注意したいですね。
<子供のインフルエンザ予防接種を受ける時の注意点>
- ワクチン接種後は30分は病院で安静にする
インフルエンザワクチンには、副作用が出ることがあるので注意が必要です。
副作用は、アナフィラキシー・ショックが約30分くらいで発症することが多いため、30分は病院で安静にしていて様子を見るとよいです。
アナフィラキシー・ショックとは、予防接種に対する体のアレルギー反応です。アナフィラキシーの症状は呼吸困難・発疹などが出ます。
ワクチンの副作用では次のようなことが起きることがありますので注意が必要です。
- ワクチン接種の約10%~20%の方に、注射を打った場所に赤み・腫れなどが出ることがあります。2~3日で治ることが多いです。
- ワクチン接種の約5%~10%の方に、発熱・頭痛などの症状が出ることがあります。2~3日で治ることが多いです。
- 1年に1人出るか出ないかくらいの確率で、重い副作用が出ることがあります。喘息発作・けいれん・急性脳症などです。高齢者で持病を持つ方が多いようですが、インフルエンザのワクチンにも副作用があることを気にしておいたほうがよいです。
- 子供が卵アレルギーなら予防接種は医師へ相談
インフルエンザのワクチンは、鳥の卵を使って作っているため卵アレルギーだとワクチン接種でアレルギー反応が出る可能性があります。
インフルエンザのワクチン自体に卵の成分入っていませんが、卵アレルギーの方は注意が必要とされています。
卵の加工食品が食べられれば、問題ないとも言われていますが、医師と相談の上、ワクチン接種を決めて頂きたいです。
- 子供の体調が良い時に予防接種する
インフルエンザを防ぐワクチンといっても、体に異物を入れるわけですから、子供の体調が良い状態で予防接種・受診して頂きたいです。
風邪などで体調不良、発熱がある状態、体力がない状態ですと、ワクチンを打つと体調悪化することもありますので、気を付けたいです。
子供の場合は体調の変化が激しいので、体調がいい時にすぐにお近くの小児科病院にて受診するとよいですね。
子供にアレルギーのある場合、過去の予防接種で体調不良になった場合、家族に免疫不全症の方がいる場合は、事前に医師に相談しておくとよいです。
- 昨年受けても今年もワクチンを受けたほうがいい
1シーズンの1回・2回のインフルエンザワクチンの効果は、長くて約5ヶ月です。
また毎年、流行するインフルエンザの種類によってワクチンが変わるので、毎年予防接種をしたほうがよいです。
今年・2015年の場合は、ワクチンの種類が3種類から4種類に増えています。
2015年のワクチンは次のような種類に対応しています。
1.インフルエンザA(H1N1)亜型、H1N1亜種(2009年流行インフルエンザの亜種)
2.香港A型(A/H3N2亜型)
3.B型(山形系統)
4.B型(ビクトリア系統)最近は、季節型と言われるA型、B型とは別に、A型が進化したH1N1といった新型インフルエンザも大流行するとも言われているので、免疫力が低い子供は注意したいですね。
インフルエンザのワクチンは、13歳未満の子供は1シーズンで2回接種が必要です。
1回目と2回目の間隔は、3-4週間あけて予防接種するとよいです。
痛い注射を2回も・・と思うとイヤになりますが、ワクチンが体に定着しないため2回打つ必要があるんですね。
ワクチンといっても、体に負担がかかるため、6ヶ月~3歳未満は1回 0.25ml、3歳以上13歳未満は1回 5mlのワクチンを接種します。
1回の注射で、約2週間かけてワクチンが体の中に回って、4週間程度でワクチンの強さがピークになります。
その後、何もしないとワクチンが弱まりインフルエンザに勝てなくなってしまうのです。
2回目のワクチン投入で、最大で約5ヶ月間、効果が持つようになります。
13歳以上の子供・大人でも持病がある方は、1年に2回ワクチンを打つこともあります。
また、ワクチン接種後、スグ効果があるわけでなく、約2週間後くらいから効果が出るので、2回の接種の計画を立てて、早めに予防接種しておいたほうがよいですね。
2015年のインフルエンザ予防接種は子供に効果ある?
2015年のインフルエンザ予防接種は、3種類から4種類ウイルス対応の4価ワクチンになりました。
2015年予防接種は、最近増えている季節型インフルエンザのB型に対応するインフルエンザ・ウイルスが増えましたが、予防接種をしたからといって絶対にインフルエンザにかからなくなるわけではありません。
インフルエンザの予防接種は、20%~50%程度のインフルエンザの発病を止める働きがあり、重病化になるのを予防する働きがあります。
そのため、予防接種をしたからといって必ずインフルエンザにならないわけではないので、インフルエンザ対策はしっかりしていただきたいです。
インフルエンザ流行時はウイルス感染は、飛沫感染などで、どうしても止めるのが難しく、体にウイルスが入ってしまう事が多いです。
予防接種をしておくと、おおよそ半分くらいの確率で発病を防ぎ、発病してもインフルエンザ脳炎といった重症化するのを防いでくれるんですね。
最近は新型インフルエンザという強毒性のあるウイルスが発生されると予想されているため、新型インフルエンザから子供を守るためにも予防接種をしておいたほうがよいです。
新型インフルエンザは、乳幼児・子供・高齢者が重篤化しやすく後遺症にもなることが多く報告されていますので、新型インフルエンザ、鳥インフルエンザなどのニュースには注意しておきたいです。
子供から新型インフルエンザから守るための対策とは
新型インフルエンザとは、過去になかったインフルエンザのDNAが変異したことにより、新しいタイプのウイルスが発生・流行することで脅威になっています。
新型インフルエンザの特徴として、子供・高齢者といった体が弱い・体力がない方々の病状が悪化しやすい傾向にあるので危険視されています。
新型インフルエンザは、これまでのワクチン・抗インフルエンザ薬が効果がでないことで、流行していくことで歯止めが効かない恐ろしさがあります。
最近では、2013年中国で発生した鳥インフルエンザA(H7N9型)が人間に感染されたとして世界に旋律が走りました。2009年にはH1N1型(インフルエンザ2009)の新型インフルエンザが流行して、新型インフルエンザの脅威を知られるところになりました。今では、2009年インフルエンザH1N1型は、季節型インフルエンザとして扱われています。
新型インフルエンザはいつ、どのように発生するのか予想がつかないため、常に最新のインフルエンザのニュースには注意したいです。
もし、新型インフルエンザが発生したら、できるだけ人混みなどは避けて、ウイルスが家庭に入ってこないようにする工夫が必要です。
また、新型インフルエンザが大流行した場合に備えて、自宅だけで生活できるよう備蓄の食料・飲料など生活用品を準備しておくことも大事です。
まとめ
- 子供のインフルエンザ予防接種の最適な時期は、1回目が11月中旬、2回目が12月中旬がよい
- 13歳未満の子供のインフルエンザ・ワクチンは、体に定着させるために2回にわけて接種する
- インフルエンザの予防接種の効果は、約50%だが、重症化を防ぐ意味でもワクチン接種の意味はある(副作用に注意)