日焼けで赤くなる・黒くなる違いは?肌へのダメージ・UV対策は
日焼けすると肌が黒くなる、赤くなる場合がありますが、どう違うのでしょうか?
日焼けとは、肌の奥にあるメラノサイトのメラニン色素が太陽の紫外線により活性化して、肌が黒くなることです。
肌の表面が黒くなるのは、肌の奥に紫外線が入らないよう防御するにする仕組みと言われています。
ですが、一時的に、肌が黒くなってまた元に戻ればいいのですが、紫外線により肌を作るDNAを破壊して「シミ」として残ることがあります。
紫外線(UV-B)によるDNA異常による皮膚の病気になるリスクが上がるとも言われています。
海など炎天下でタップリ紫外線を浴びた後、肌が赤くなり、その後に黒くなる方は、紫外線のよる皮膚異常になる可能性が高いので注意が必要です。
肌が赤くなるのは、皮膚のメラニン色素が少なく、炎症が起きている「やけど」と同じことが起きているのです。
以前は、日光浴や日焼けは健康的なイメージがありましたが、最近は、紫外線は出来るだけ避けるべきと言われるようになっています。
そこで、日焼けで黒くなる・赤くなる方の違い、紫外線対策、日焼け止めの選び方についてご紹介します。
日焼けで赤くなる・黒くなる違いは?UV対策はどうしたらいい?
日焼けで赤くなる・黒くなるのは、あなたの肌質(体質)・年齢によって変わってきます。
皮膚に紫外線(主にUV-B)が当たると「日焼け」が起きます。
日焼けは、皮膚が赤くなる反応(サンバーン・紅斑反応)、その後に、肌が黒くなる反応(サンタン・色素沈着)の2つの反応が起きます。
肌が紫外線に当たり、赤くなる・黒くなるかは、体質・年齢などによって変わってきます。
日焼けした後に、肌が赤くなる・黒くなる体質を「スキンフォトタイプ」といい、6つのタイプがあります。
日本人は「赤くなった後、いつも黒くなるタイプ」が多く、皮膚の病気になるリスクが高めなので注意したいです。
<日焼けで赤くなる・黒くなる違いは?>
スキンフォトタイプ | 紫外線にあたった後の肌の反応 | 日本人の割合(%) |
---|---|---|
Ⅰ | すぐに赤くなり、その後黒くならない | 18% |
Ⅱ | すぐ赤くなり、少し黒くなる | 28% |
Ⅲ | 赤くなった後、必ず黒くなる | 30% |
Ⅳ | あまり赤くならず、すぐ黒くなる | 16% |
Ⅴ | ほとんど赤くならず、黒くなる | 7% |
Ⅵ | 赤くならず、必ず黒くなる | 1% |
日本人は、スキンフォトタイプⅡ、Ⅲの方が多く、赤み(紅斑・サンバーン)が起こりやすいです。
スキンフォトタイプの数字が少ないほど、肌の奥まで紫外線ダメージを受けやすいので注意が必要です。
肌が赤くなるだけで黒くならないと思って紫外線を浴びていると、年をとった後に肌にダメージが残る可能性もあります。年齢が上がるほど肌の代謝が悪くなり、黒くなった肌がシミ・くすみになる可能性が高くなります。
紫外線を浴びて、皮膚が赤くなる場合は、約8~24時間をピークに赤みがひどくなっていきます。
肌の赤くなるのは、肌に炎症ができて「やけど」を起こしている状態と言えます。浴びた紫外線量により、肌が赤くなるだけでなく、水ぶくれ赤く腫れ上がります。
軽いやけど状態になると、赤くなった後、数日間は炎症状態は続きます。
そして、肌の炎症が引いていき、褐色になっていきます。その後「サンタン(遅延型黒化)」と呼ばれる、肌が黒くなっていきます。
サンタンは、肌を黒くして紫外線を肌にこれ以上通さないようにする体の防御反応の1つです。サンタンにより肌が黒くなると、数週間~数ヶ月かかり黒みは収まっていきます。
10代~20代の若く健康な肌の場合、肌のターンオーバーにより約26~28日間で改善していきます。ターンオーバーにより、黒くなった表皮層が角質層に移動してきて、最後はアカとなって落ちていきます。
ただ、紫外線により肌のDNAが壊れたり、肌のターンオーバーが正常にいかないと、シミやくすみが残ってしまうことがあります。
一度、肌の細胞にシミができるスイッチが入ると、いくらターンオーバーしても肌が黒く残ってしまうのです。
そのため、シミ・くすみが出来ないよう、紫外線を出来るだけ浴びないように注意する必要があります。
日焼けでシミが出来ないようにする方法とは?
日焼けでシミが出来ないようにするには「日焼け止め」をしっかり塗ることが重要です。
日焼け止めくらいちゃんと出来ているよ!という方もいますが、意外と上手く塗れていない方もいて、シミの原因になっていたりします。
そこで、日焼け止めでシミを防ぐ方法についてご紹介します。
<日焼け止めでシミを防ぐ方法>
- 日焼け止めはタップリ使う
日焼け止めは肌に悪いと思って、少量を薄く伸ばして塗る方がいます。
日焼け止めは少し塗っただけでは紫外線を止めるのには不足します。これでは、日焼け止めを塗っても紫外線を防ぐことが難しいです。
そのため、日焼け止めはタップリ使うことが大事です。顔の肌の面積は、両手の面積ほどあります。そのため、10円玉大の大きさの量の日焼け止めが必要です。
日焼け止めは、顔の頬・額・鼻・あごにしっかり塗るといいですね。
首の周り、耳の後ろなど、肌が露出する場所も塗り忘れないようにします。
日焼け止めを塗る時は肌にゴシゴシと塗るとお肌に良くないです。肌の上をすべらせるように軽く塗っていきます。
シミが気になる部分は、重ね塗りをするなどして塗り残しをなくすことが大事です。
- 日焼け止めは、塗り直すのが有効
日焼け止めは朝に一度塗ると、1日中効果が持続すると思いがちです。
また高いSPFの日焼け止めを使うと、効果が長持ちするので、塗り直しは不要と思ってしまいますよね。
ですが、日中の汗や皮脂分泌で、日焼け止めが肌から落ちてしまい、UV効果が持続しないことがあるのです。
朝塗った日焼け止めは、お昼~夕方には、紫外線防御の効果が落ちていることが多いんですね。
そこで、日焼け止めは数時間おきに、塗り直すようにするとよいです。
高いSPFの日焼け止めでも、肌の負担を考えると出来るだけ低めの日焼け止めを使いたいところです。
夏場は汗をかくので、日焼け止めのUV効果持続は、数時間で落ちてしまうこともあります。
ですので、日常での日焼け止めは、高いSPFよりも、低いSPFで塗り直しをした方がよいです。通勤や移動の際に塗りなおして外に行くようにしたいですね。
面倒ですが、紫外線を肌から守るには、こまめなシミ対策が重要です。
- SPFとPAを場面で使い分ける
日焼け止めは、通勤や買い物、アウトドア・スポーツなど場面によって、使い分けることが大事です。
日焼け止めには、SPFとPAの機能があります。
SPFは、UV-Bによる紫外線を防ぐ機能を示しています。SPF 10+~50+まであり、SPFが高いほどUV-Bを防ぐことができます。
UV-Bの紫外線は、肌を赤く・黒く日焼けさせる紫外線で「レジャー紫外線」とも言われています。
PAは、UV-Aによる紫外線を防ぐ機能を占めていします。PA+~PA++++(フォープラス)まであり、+が多いほどUV-Aを防ぐことができます。
UV-Aの紫外線は、肌を赤くする日焼けの紫外線ではなく、いきなり肌を黒くさせます。ガラスを透過する性質があり、部屋にいても太陽光の反射により、日焼けする「日常紫外線」と呼ばれる紫外線です。
SPFとPAがUVカットが高い日焼け止めは、効果は高いですが、肌への負担がかかるものが多いです。そのため、出来るだけSPF・PAは低い日焼け止めを使うほうがいいです。
5~10分くらい外に行くのであれば、日傘を使って日陰を歩くなら、日焼け止めのSPFは10程度か、付けなくても大丈夫かと思います。(絶対にシミを防ぎたいなら、日焼け止めは塗ったほうがいいです)
ただ、夏にアウトドアなど外で過ごす時は、高いSPF・PAの日焼け止めを使い、汗をかいたら塗り直すようにします。
日焼け止めはノンケミカル・ケミカルどちらが肌にいい?
日焼け止めは、ノンケミカル・ケミカルのタイプがありますが、どちらが肌によいかは、肌質によります。
一般的にはケミカルタイプよりノンケミカルの方が、肌への負担が少ないですが、UVカット機能が低いことがあります。
ですので、肌への負担とUVカット機能をどこまで求めるかで、変わってくるのです。
ケミカルタイプは「紫外線吸収剤」、ノンケミカルは「紫外線散乱剤」を使って紫外線をブロックします。
- ケミカル(紫外線吸収剤)は使いやすいが、肌に良くない?
ケミカルの日焼け止めは、紫外線吸収剤という紫外線を吸収する化学物質が入っています。
紫外線を吸収すると、肌では感じられませんが、小さな化学反応が起こり発熱します。この発熱が肌に良くないと言われています。
ただ、ケミカルの日焼け止めは、サラリとして使いやすく、汗にも流れにくく長時間UV効果があります。
そのため、敏感肌でケミカルタイプの日焼け止めで肌が荒れてしまう方は、慎重に日焼け止めを選んだほうがいいです。
最近のケミカルタイプの日焼け止めは、肌荒れが起こりにくい製品もありますので、試してみて頂きたいです。
- ノンケミカル(紫外線散乱剤)はUVカット機能が弱い?
ノンケミカルの日焼け止めは、紫外線散乱剤という化学物質で紫外線をブロックします。
紫外線散乱剤は、紫外線を肌の上で反射させることで、紫外線から肌を守ります。
ケミカルタイプは、紫外線を吸収して化学反応がありますが、ノンケミカルは化学反応がなく反射させるため、お肌にやさしいと言われています。
ですが、紫外線散乱剤は粒子が大きく、肌に白い膜が貼ったようになり「白浮き」が目立つデメリットがあります。
また紫外線散乱剤は、ケミカルタイプほどUVカット機能が高くない傾向があります。
ノンケミカルの日焼け止めは、クレンジングに注意したい点です。
ノンケミカルタイプは、肌への吸着力があり洗顔でクレンジングで落としにくいです。
ノンケミカルで肌への負担が少なくても、クレンジングで肌に負担をかけることがあるのです。ノンケミカルでも洗顔で簡単に落ちる方yがお手入れがしやすく、肌に影響がないです。
ケミカルタイプの紫外線吸収剤は、肌に悪い印象がありますが、最近は肌へのダメージが少ない日焼け止めが出ています。
ケミカルタイプ、ノンケミカルともお試ししてみて、使いやすく肌にあうものを使ってみてくださいね。
まとめ
- 日焼けで赤くなる・黒くなる違いは、体質・年齢によって変わってくる
- 日本人は、日焼けすると赤くなる(炎症)→黒くなる(遅延黒化)方が多い
- 赤くなりやすい方は、紫外線が肌に入りやすく、日焼け止めでシッカリ止めることが大事
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