アルコールを飲まないのに脂肪肝?NASHの改善法・検査方法とは

最近、アルコールを飲まないのに脂肪肝と診断される方が
増えています。

肝臓は、沈黙の臓器と言われており、肝臓の異常は、
健康診断などの血液検査でしかわかりません。

一切アルコールを飲まないのに肝臓に異常が出て、
脂肪肝と診断されることがあります。

アルコール性の脂肪肝はアルコールを控えれば、
いいですが、非アルコール性脂肪肝の場合は
どう対処したらよいでしょうか?

非アルコール性脂肪肝(NASH・ナッシュ)について
ご紹介します。

スポンサーリンク

アルコールを飲まないのに脂肪肝・健康診断の検査数値とは?

健康診断で肝臓をチェックする指標になるのが、
血液検査の肝臓に関する値です。

次の血液検査の結果が基準値・目安より離れていないか
チェックします。

<健康診断・血液検査の肝臓をチェックする目安値>

・AST(GOT) :35IU/I
・ALT(GPT):30IU/I
・ガンマGTP:50IU/I

肝臓の機能が低下しているかどうかは、
血液中の酵素の量で判断します。

肝臓は、食べたものを体の臓器に栄養素や酵素に変換したり、
毒性の成分を分解する、化学工場です。

肝臓の化学工場では、AST、ALT、ガンマGTPの酵素は
肝臓内で使われるものですが、肝臓の細胞に異常があると、
血液中に漏れ出します。

そのため、AST、ALT、ガンマGTPの血中濃度を測ることで、
肝臓に異常がないか診断できます。

ただ、AST、ALTは心臓でも作られ、ガンマGTPは腎臓でも
作られるため、単独の数値だけでは、肝臓に異常があるかは
わかりません。

そのため、AST、ALT、ガンマGTPの各値の関係をみて、
肝臓に問題があるかチェックします。

アルコール性肝臓疾患かどうかは、ガンマGTPが
高くなっていないかで、診断できます。

<ALT・AST・ガンマGTPの関係性>
・ALTがASTが基準値に近く、ほぼ同じか、ALTが少し高め→正常
・AST、ALTがどちらも高い→急性肝炎、脂肪肝、肝硬変などの疑い
・ASTがALTより高い→脂肪肝、慢性肝炎の疑い
・ASTが極端に高い→心筋梗塞など肝臓以外の疾患の疑い
・ガンマGTPが高い→アルコール性肝障害、慢性肝炎

スポンサーリンク

非アルコール性脂肪肝・NASHとは?

アルコールを飲まないのに、脂肪肝と診断された場合、
非アルコール性脂肪肝・NASH(ナッシュ)と言われます。

通称「肝臓の肥満」状態です。

肝臓は、アルコールを飲まない場合でも、食べたものを
化学工場として処理・分解を常にしていますが、
中性脂肪やコレステロールが溜まってくると、肝臓が太ってきます。

肝臓が太ってくると、肝臓全体に占める脂肪の割合が
30%以上になってくると、肝臓の働きが低下します。

健康時の肝臓の脂肪の割合は、3-4%ですので、
脂肪肝はかなりの脂肪がたまっている状態と言えます。

そのため、NASHの脂肪肝になると、肝臓の機能低下から
肝硬変や、動脈硬化といった成人病にかかりやすくなるので
注意が必要です。

非アルコール性脂肪肝(NASH)の改善法は?

非アルコール性脂肪肝の改善には、
食生活、運動を中心として体質改善をします。

<食生活>

肝臓の細胞を正常化させるには、高タンパクな食品が
よいとされていましたが、現在は、成人病の合併症の
リスクがあるため、すすめられていません。

栄養バランスのとれた食生活を送り、体重を
標準体重に減らしていく努力が必要です。

・高カロリーな食事はよくない
・必須アミノ酸を含む肉・魚・卵や大豆などの食品を食べるといいです
・鉄分のとりすぎに注意(しじみ、しじみサプリはよくない)

<運動>
肝臓病には運動はよくない、ということが
言われていますが、
NASHの場合、適度な運動をして脂肪を
減らすようにした方がいいです。

ですが、過度の運動はせず、
1日15分~30分程度のウォーキングなどをして過ごすとよいです。

まとめ

・非アルコール性脂肪肝は、ガンマGTPの値で判断できる
・AST/ALTの比較で肝臓の状態を把握する
・食事、運動に注意し、肝臓の肥満を解消する習慣づくりが大切

オススメ記事

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ