無呼吸で脳梗塞になるリスクは?睡眠時10秒息が止まると危険

睡眠時 無呼吸
睡眠中に息が10秒以上止まり「ガガッ」といびきが出ると言われたことがないですか?

睡眠時に息が止まると、呼吸をしていない状態なので、体に酸素が回らない状態になります。

そのため、無呼吸時は脳・心臓・血管などの循環器系にダメージを与えています。

睡眠中の無呼吸状態は、脳梗塞・脳出血・心筋梗塞といった病気を引き起こすリスクを高めます。

睡眠時に無呼吸状態になるのは、10秒以上が1時間以内に一晩で15回以上なら中等以上の「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」です。

また、呼吸が完全に止まるわけでなく、喉にある気道が塞がって酸素の供給が通常の50%になる低酸素状態も危険とされています。

酸素の供給が50%以上になる状態は「低呼吸」といい、一晩に1時間あたり5回以上発生すると、睡眠時無呼吸症候群の治療を受けたほうがよいとされています。

ですが、低呼吸の状態は、睡眠時無呼吸症候群の検査機器で睡眠中の酸素飽和度を測定する必要があります。

そこで、睡眠時の無呼吸が脳梗塞などの病気になるリスク、無呼吸状態の測定方法などをご紹介します。

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無呼吸で脳梗塞になるリスクは?睡眠中10秒以上息が止まると危険

睡眠時無呼吸症候群で脳梗塞・脳卒中になるリスクは、健康時の約4倍に上がると言われています。

また、睡眠時の無呼吸は心筋梗塞・狭心症になるリスクは健康時の約3倍、慢性心不全は約2倍のリスクになります。

では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断される基準はどうなっているのでしょうか?

睡眠時に10秒以上息が止まっていると「無呼吸」としています。また、1時間あたりの呼吸で酸素が50%以下に低下することを「低呼吸」いいます。

無呼吸症候群は、寝ている間に無呼吸か低呼吸が発生した回数を目安に診断します。

睡眠時無呼吸症候群の定義:

  • 「無呼吸」が1回の睡眠で30回以上(1時間当たり4回程度)
  • または、

  • 低呼吸が1回の睡眠で1時間当たり5回以上

無呼吸・低呼吸かどうかは、無呼吸症候群を検査する機器でないと測定できません。簡易検査では「パルスオキシメーター」という機器で簡単に検査できます。簡易検査を申し込むと、パルスオキシメーターが自宅に郵送されてきて、測定後、返送すると検査機関から診断結果が送られてきます。

次のような症状がある方は、早めに無呼吸症候群であるか簡易検査をしてみることをおすすめします。

無呼吸になりやすい体質は?

無呼吸症候群(SAS)は、肥満気味の方がなりやすいイメージですが、肥満気味の方は全体の約8割です。

残りの2割は、標準体重以下で、アゴが小さい・舌の付け根が大きく気道を塞いでしまうケースが大半を占めます。

SASは男性だけでなく、女性は40代・50代以降に多く、更年期障害と間違いやすいです。女性ホルモンの減少で呼吸中枢の働きが悪くなり、SASになる女性も増えています。

そのため、SASは誰でもなる症状・疾患なので注意したいですね。

◆体の特徴

  • 肥満(BMI:30以上)
  • 首が太い、短い、首周り脂肪が多い
  • 痩せていてアゴが小さい
  • アゴが小さい、小顔
  • 舌の付け根が大きい
  • 口を開けると喉の奥が見えない・見えづらい
  • 鼻が低く平べったい
  • 歯並びが悪い
※BMI=(体重Kg)÷(身長m)÷(身長m)

◆生活習慣

  • 口呼吸をしている
  • 高血圧・糖尿病などの生活習慣病がある
  • アルコールを寝る前に飲む習慣がある
  • 妊娠中・更年期の女性
無呼吸症候群の症状

  • 睡眠中のいびきが大きい
  • 寝汗をかく
  • ジッとしていると気付くと寝ている
  • 抑えられないほどの眠気が起きる
  • 朝起きた時の爽快感がない
  • 意欲低下、判断力低下するようになった

無呼吸症候群は、男性で太っている方がなると思いがちです。ですが、実際は意外と男性でも痩せている方、女性もなる症候群なので、いびき・昼間の眠気が気になるようでしたら一度検査をして頂きたいです。

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無呼吸の脳へのダメージとは?

無呼吸で脳へのダメージは、呼吸停止により酸素が供給されないことで脳への負担が発生します。

脳は大量の酸素を消費する器官なので、一時的に酸素供給が止まると、脳に障害が起きるリスクがあります。

完全に無呼吸でなくても、血中の酸素飽和度(SPO2)が低い低呼吸状態でも脳へのダメージがあります。

約8分間、脳に酸素が行かないと大脳にダメージが生じます。大脳は知覚・記憶・思考など人間らしさを作る重要な脳の部位です。

約13分間、酸素供給がないと小脳にダメージが生じます。小脳は後頭部の首の上辺りにあり、神経が集中する運動を司る脳です。小脳へのダメージは動くことへの障害が懸念されます。

約45分~60分、酸素供給がされないと、延髄(えんずい)・脊髄(せきずい)へのダメージが生じます。延髄・脊髄は、人間の生命活動に重要な働きがあり、延髄・脊髄へのダメージは生命の危険に直結します。

無呼吸症候群により脳梗塞・心筋梗塞などが発症すると、呼吸が停止して酸素供給が脳に行かないと、脳に重大なダメージを与えることになります。

そのため、無呼吸症候群の疑いがあるようなら、早めに治療・改善するようにして頂きたいです。

まとめ

  • 睡眠時の無呼吸による脳梗塞のリスクは、健康時の4倍以上に上がる
  • 無呼吸には、10秒以上呼吸が停止する無呼吸と、呼吸による酸素濃度が低くなる低呼吸がある
  • いびきが大きい・昼間の眠気・睡眠時に息が止まるなどの症状は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるので、早めに検査する

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